「エダーノ・ニーロゥ」
あれからというもの英語圏では、命令形としての "go to bed"(寝ろ) を、日本語は「ニーロゥ」と言うのだと思われてしまったのではないかと心配している。
枝野官房長官の連日の名スポークスマンぶりが話題になる一方で、Twitter では彼の疲労を心配する声が高まり、"#edano_nero" というハッシュタグ付きの tweet が急増したというニュースを、外国メディアまでが伝えている。(ハッシュタグについての説明は こちら)
英国の Guardian は "Please, Edano, go to bed" という見出しで、「日本政府の顔である枝野幸男氏の寝不足解消のために、一つの Twitter キャンペーンが立ち上がった」と紹介している。(参照)
また、カナダの National Post は「Twitter が枝野官房長官を強制的に寝せようとしている」との見出しで 「彼の疲れを知らぬ仕事ぶりは日本の Twitter ユーザーの間で、少しは彼を寝させようとするまでに話題になっている」と書いている。(参照)
この話題は米国のテレビの CNN ニュースでも取り上げられ、昨日の記事で紹介した Goo ニュースの加藤祐子さんは、次のように紹介している。(参照)
CNNでも 「いま日本の Twitter で一番トレンドしてるのは、エダーノ・ニロです」とアナウンサーが紹介したので、観ていた私はつい静かに微笑んでしまいました。
とまあ、外国でも "#edano_nero" は話題になっている。枝野さんは既に、菅さんよりずっと有名な政治家になってしまったようなのだ。
ただ、上記でも 「エダーノ・ニロ」 と紹介されているように、英語圏では "#edano_nero" は 「エダノ・ネロ」 とは発音されない。そもそも "Nero" という単語はローマの皇帝ネロと同じスペルである。あのキリスト教を迫害したネロである。そしてネロは、英語での発音は 「ニーロゥ」 あるいは 「ニァロゥ」 に近い。
というわけで、英語圏の人たちは、"go to bed" を日本語では「ニーロゥ」というのだと誤解してしまったと思われるのである。
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コメント
Twitterには疎く初耳で驚きました。
そんな微笑ましい事になっていたとは!
これは面白いですね。
この状況下で、眉間に皺が寄らない形で注視できるものがあるという事は、精神的にプラスではないでしょうか。
ご本人の精神状況はともかく。
仰る通り枝野氏以外の日本の政治家がいかに存在感が薄く、つまり影響力を持たず、無能であるかという事が、明るく名実共に世界に筒抜けであるという事ですね。
もうスッカラ菅さんには宮城のほうれん草と牛乳の広告塔としてのポジションしか残っていなさそうです。
更に #ozawa_isuko とかあっても…
いや、これは無くて良いか。
投稿: 白玉 | 2011年3月26日 22:24
何度もしつこいですが
枝野さんがスポークスマンとして有能であることは、今回、実証されました
米国にも、ホワイトハウス報道官 (White House Press Secretary)と言う上級官僚がいますが、彼は、今、ほぼ、同じ機能を果たしている訳です
ある一定の情報を集約して的確に咀嚼して、発表する役割です
理路整然としていて、見事です
ただ、彼が、しゃべっている内容は、ほとんど、東電・安全院の専門家の意見の代弁です
また、ここが肝心だと思うのですが、
これだけが政治家の仕事ではありません
したがって、彼が、官房長官の任務の一つである、スポークスマン・スピーカーとしての「単機能」な面では優秀であると言うことと、彼が日本の国政を担う「政治家として」世界観、人柄、実行力、責任感、指導力などトータルに有能であるか否かは、別問題です
例えば私は、政治家としての今までの彼を、それほど評価はしていません
一般的にも、副官房長官・官房長官と経てきて、必ずしも政治家としての力量を評価されてはいません
ただ、今回の経験を経て、これからの彼に期待は出来るかも知れません
投稿: alex99 | 2011年3月27日 11:54
>今回の経験を経て、これからの彼に期待は出来るかも
>知れません
実は、私もそう思っていました。
同感~~~~~
投稿: tokiko68 | 2011年3月27日 19:02
白玉 さん:
>更に #ozawa_isuko とかあっても…
#kan_okiro というのは、ちゃんとあったそうですが、小沢さんに関しては、#ozawa_detekoi になるのか、#ozawa_kietero になるのか、微妙なところですね ^^;)
投稿: tak | 2011年3月27日 23:29
alex さん:
>したがって、彼が、官房長官の任務の一つである、スポークスマン・スピーカーとしての「単機能」な面では優秀であると言うことと、彼が日本の国政を担う「政治家として」世界観、人柄、実行力、責任感、指導力などトータルに有能であるか否かは、別問題です
まさに同感。
これまでの枝野さんのあり方に関しては、私もあまり評価してきませんでした。
今回で化けて、今後どうなるかに注目ですね。
投稿: tak | 2011年3月27日 23:31
tokiko68 さん;
>>今回の経験を経て、これからの彼に期待は出来るかも
>>知れません
>実は、私もそう思っていました。
>同感~~~~~
というわけで、同感に同感です。
投稿: tak | 2011年3月27日 23:32