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2011年7月12日

家庭の一般ゴミから高濃度のセシウムが出たということは

茨城県内の複数の下水処理場で処理した汚泥の焼却灰から高濃度のセシウムが検出されたと報道されたのは、2ヶ月も前のことだった(参照)。これは「さもありなん」と思っていたから、それほど驚きもしなかった。

雨水の溜まるところは小さなホットスポットになりやすく、その雨水が集中的に流れ込むのだから、2ヶ月前の下水処理の汚泥は、さぞかし放射線の値が高かろうと思っていた。そして福島原発の水素爆発からだいぶ時が経ったので、少しはマシになりつつあることを期待していた。

しかし、そうでもないようなのである。今度は千葉県の印西地区のゴミ焼却場から発生した焼却灰から、1kg 当たり 1万ベクレル以上の放射性セシウムが検出された(参照)。これは家庭から出た一般ゴミの焼却灰から検出されたということなので、ちょっと驚いた。

柏市では、放射線量を下げるために一般家庭が庭の草刈りをしたり、樹木の枝や葉の剪定をして可燃ごみとして出したため、数値が上がった可能性があると話しているという。しかし私は、そればかりではないと考えている。

節電が呼びかけられて、多くの家庭ではエアコンの使用を控え、窓を開け放している。当然我が家もそうしている。そうすると、微細な砂埃が風に乗って家の中に舞い込む。我が家は田園地帯の一角にあるので、案外ばかにならないほどの砂埃が舞う。風の強い日などは床が微妙にジャリジャリすることもある。

それを掃除機で吸い取る。ちよっとした「除染」だ。吸い取ったゴミは、たいてい「可燃ゴミ」として出される。ゴミパックの中にかなりの割合で砂埃が混じっていたとしても、それを選り分けて「不燃ゴミ」として出す律儀な人なんかいない。

というわけで、私は掃除機で吸い取られた砂埃がセシウムを含んでいるんじゃないかと疑っている。周り中の土の表面が、広く放射性物質をかぶってしまっているのではなかろうか。その土で育った野菜からは、それほど高い濃度の放射性物質が検出されないとしても、土そのものが高い数値を示すのは当然だろう。

いずれにしても、千葉県の家庭から出された一般ゴミがそんなに放射能汚染されているのだから、関東は既に広範囲に汚染されてしまっていると考えるべきなのだろう。やれやれだ。

【お断り】

当初 10日付で既載の記事ですが、10日付が 2本になったため本日の記事とさせていただきました。

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コメント

セシウム牛肉問題のニュースを見て、ほら言わんこっちゃないと思っていたら、こんなニュースも。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110713-OYT1T00107.htm?from=navr
家畜といえども、たくましいもんだなあ、がんばれ!などと無責任に心の中で応援してしまいました。

投稿: きっしー | 2011年7月13日 09:20

きっしー さん:

「赤色灯を点灯して停車中、牛5、6頭の群れが出現」 というので、スペインの闘牛を思い出し、「やっぱり牛は赤い色に興奮するのか」 なんて思ってしまいましたが、「いや、確か牛の視覚はグレートーンでしかないはず」 と、気を取り直しました。

単に点滅に興奮したのかなあ。

それにしても、今は草が生い茂って、放射能汚染しまくりとはいえ、食うには困らないでしょうが、冬になったらひもじいだろうなあ。

イノシシなんかとの生存競争が発生するかもしれませんね。

投稿: tak | 2011年7月13日 10:08

日本人に、徐々に、何かが起きるのでしょうか
たとえば小さな子供たちに
何かが・・・・
心配です。
代われるものなら代わってやりたいです。

投稿: tokiko68 | 2011年7月14日 10:11

tokiko68 さん:

起きてしまったことは、もう元には戻せないから仕方ないと思っています。

今は朱鷺子さんのおっしゃるように、子供を守ることでしょうね。
希望者には子供と保護者の避難を補助してあげるぐらい、やってあげないとね。

投稿: tak | 2011年7月14日 14:52

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