雰囲気すら伝わりにくい 「雰囲気のモノ」
昨日の 「三井住友海上のラジオ CM の意味がわからない」で、「コンピューターは 1 を 100にも 1000にもしてくれるけど、ゼロを 1 にできるのは人間だけなんですよね。すごいなあ、人間って」というコピーの素敵な解釈があったらコメントに書いていただきたいと書いたのだが、残念ながらこれはというような解釈は、これまでのところあがっていない。
論理的に考えたらツッコミどころが多すぎて、どうしてもナンセンスにしか思われない。というわけで、要するにあれは、「気分のモノ」という、日本の CM によくあるやつと考えればいいのではないかという気がしてきた。
「コンピューターは 1 を 100にも 1000にも」とか「ゼロを 1 にできるのは」とか、妙にデジタルっぽい言い回しをしているのだが、よく見ればものすごくアナログな、「気分さえ伝われば」みたいな表現だ。「人間って、すごいなあ」ということを言うのに、ちょっともっともらしい雰囲気のモノとして、数字を引っ張り出してきただけである。
つまるところ、日本の CM が得意とする「イメージとして何となく共感してもらえれば OK」という手法なのだ。深く突っ込んでは身も蓋もないことになるという類のコピーなのである。
とはいいながら、このコピーは突っ込みたくなってしまう要素満載すぎるではないか。「気分のモノ ですから」とか「雰囲気さえ伝われば」とかいう逃げ場を自ら極端に狭くしてしまって、それで、雰囲気さえも伝わりにくくしてしまっている。
昨日の記事の keicoco さんのコメントにあるように、同じツッコミどころ満載でも、ソフトバンクの「白戸家の故郷の夏シリーズ」のように、そんな次元は圧倒的に超越してしまうと、それはそれでおもしろいモノになる。
三井住友海上のサイトに「CM 情報」というページがある(参照)。しかしこのページには、テレビ CM の情報しか載っていない。ラジオ CM は無視されている。つまり、あの CM は自社サイトでも無視してしまうぐらい、力が入っていない産物ということらしい。
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