ああ、あこがれの道後温泉本館
出張で四国の松山に来ている。実は愛媛県に足を踏み入れたのは初めてのことだ。松山に行くことがあったら、あの夏目漱石もご贔屓にしたという道後温泉本館というところに是非行ってみたいと思っていたのだが、それがついに今日叶ったのである。
かねて準備よく、宿泊するホテルは道後温泉近くに予約しておいた。この辺りはなんと、ビジネスホテルで丹前姿に着替えて、部屋に備付の雪駄を履き、そのままの姿で街を歩いて、道後温泉本館まで行けるのである。
ビジネスホテルが、たまたま温泉街にあるというココロのようなのだ。で、私も丹前姿になってホテルから出て、道後温泉本館に行った。
入浴料は、400円から 1500円まで4段階ある。二階の広間でのんびりするという楽しみを放棄して、単に温泉に入りさえすればいいというのが「神の湯階下」で、入浴料は 400円だ。これに二階でのんびりする権利を加えると、「神の湯二階席」というコースになって、値段が 800円になる。
「霊(たま)の湯」を選ぶと、二階席でのんびりしてお茶とお菓子をいただくコースが 1200円、三階の個室になると 1500円となる。私は個室まではいらないから、「霊の湯二階席」1200円を選んだ。
「霊の湯」と「神の湯」は、泉質は多分同じだと思う。さらさらした単純アルカリ泉で、入っていると確かに肌がすべすべするような気がする。なかなか気持ちのいい湯ではある。
「霊の湯」の方が狭くて暗い浴場なのだが、こっちを選択すると、広々とした「神の湯」の方にも入れる。一粒で二度美味しいので、値段が高いのかもしれない。
残念なのは、制限時間が 1時間となっていることだ。1時間で引き上げなければならないのである。気持ちがいいから 2時間はゴロゴロしていたい気がするのだが、そうはいかないのだ。そんなことをされたら、客の回転が悪くなってしまうのだろう。
というわけで、最後に天皇陛下がお入りになるという又新殿や三階の個室「坊ちゃんの間」を見学して帰ってきた。時間感覚がおかしくなる、ちょっと不思議なお風呂だった。これは、松山に来るたびに足を運びたいところである。
[9月14日 追記]
湯上りに明治の風や簾越し
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コメント
私は学会の帰りに霊の湯の二階を利用しました。
堅苦しいカッコから浴衣に着替えて名湯を楽しんで、
風呂上りに天目台に載ったお茶をいただく。
帰りの飛行機の時間も気になっていたのではありますが、
一時間で終了というのは確かにもったいない空間でありました。
投稿: ちいくま | 2011年9月14日 08:52
ちいくま さん:
>一時間で終了というのは確かにもったいない空間でありました。
できることなら 2時間、それが無理なら、1時間半は、ごろごろさせてもらいたいところですね。
投稿: tak | 2011年9月15日 17:40