タイピング・ソフトって一体
「タイピング・ソフト」 というものがある。パソコンのキーボードでタイピングの練習をするためのソフトで、「正しいキー操作を学び、練習を重ねることでタッチタイピングもできるようになる」というのが謳い文句のようなのである。
私はタッチタイピングができる。「ブラインドタッチ」ともいって、いうまでもなく、キーボードを見ずにタイピングできるテクニックのことである。これは別に特殊技術というわけではなく、練習すればたいていの人はできるものだと、私は思っている。
タッチタイピングの練習をするために、それ専用のソフトを買うというのが、申し訳ないが、私には信じられない。そんなことは単に、練習すればいいのである。同じ練習するなら、好きな小説家の代表作とか、感銘を受けた評論とか、興味を覚えた新聞記事とか、要するに興味のある文章をひたすらそのままタイプすればいい。
意味のない打鍵や好きでもない文章を打つよりずっといい。
私はタイピングは英文タイプから入ったので、News Week という雑誌で興味を覚えた記事をひたすらタイプするというやり方で、3日かからずにタッチタイピングができるようになった。英文タイプができれば、ローマ字入力ができないわけがない。
そしてその昔、富士通の OASYS というワープロで親指シフトキーボードを使っていたときには、日本語の雑誌で興味を覚えたのをひたすら入力するというやり方で、これも 3日かからずにものにした。今は JIS キーボードを使っているので、せっかく覚えた親指シフトが使えないのが残念である。
英文タイプだろうがローマ字入力だろうが、はたまた親指シフトだろうが、上達のコツはひたすらホームポジションを守るということだけで、それさえ気を付ければ誰でもそんな苦労せずともタッチタイピングぐらいはできるようになるはずだ。
それでもわざわざ 「タイピング・ソフト」 というものを使う人がいるというので、それはどんなものかとググってみたら、「無料タイピング・ソフト一覧」 というページが見つかった。フリーソフトでもいろいろなのが出ているらしい。
そのページをみると、どうやらタイピングを練習できるゲームソフトが多いようなのだ。画面に登場する文字をタイプして撃退するものとか、積み重ねられたアルファベットのブロックを、該当文字のタイプで消していくというものがある。
私としては、いらいらしながらそんなゲームをするより、ただひたすら好きな文章を筆写 (じゃない、「タイピング写」か?) する方が、ずっとタイピング練習にもなるし、文章の上達にも役立つと思うがなあ。
あるいは、ゲームで楽しみながら練習する方がいいという錯覚でもあるんだろうか。どうもわからん。タイピング・ソフトの経験者がいらしたら、その体験談をコメント欄に書いていただきたいぐらいのものである。
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コメント
わたしはプログラムを書くためにキーボードを打つようになったので我流で身につけてしまいました。速いことは速いのでまあ困ってはいませんが、そういうソフトは我流のクセは直すこともできるんでしょうかね。
そういえば英単語を覚えるためのソフトっていうのもありますよね。単に紙のドリルが画面に変わっただけのような。英単語なんていうのも実際に文章の中で触れることで身につくと思うんですけれどね。
投稿: たんご屋 | 2011年10月 3日 08:06
フリーのゲーム形式のソフトはやってみたことがあります。当然ながら、本来ゲームとして作られたゲームソフトに比べれば遙かに完成度は低いので、あんまり面白くありませんでした。
たんご屋さんがおっしゃるように、我流のクセを直す効果とかがあるなら有益かもしれませんが(私の場合、Jよりもかなり左側のキーまで右手で打ってしまいます)、それに時間をかける意味はあるのかな、と思います。
キーボード写経(?)の方が御利益がありそう。
投稿: 山辺響 | 2011年10月 3日 09:53
ご無沙汰しています。手前味噌で恐縮ですが、最近 type de twitter という英文タイプの速さを競うサイトを作りました。ランキング上位ほど他の人からフォローされるというネズミ講的仕組み(笑)です。よろしかったら、お試し下さい。
http://type-de-twitter.com/
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私も英文タイプから入ったので、仮名漢字変換のあの行きつ戻りつする感覚にはなかなか慣れませんでした。まぁでも、最近は変換精度が上がってきているので、一気に打っても大丈夫になってきましたね。
投稿: Adrienne | 2011年10月 3日 23:44
たんご屋 さん:
タイピングなんて、自分が困らないくらいに速ければ、我流だろうが何だろうが、構わないんでしょうね。
左右の人差し指だけで猛烈に速い人もいますし。
>英単語なんていうのも実際に文章の中で触れることで身につくと思うんですけれどね。
同感です。
文章の流れの中で触れることで、身体化されるんだと思います。
投稿: tak | 2011年10月 4日 00:55
山辺響 さん:
クラシックのピアノとかなら、我流ではすぐに限界にぶち当たるでしょうが、タイピングごときは、速けりゃいいってことでしょうね。
ホームポジションを守ることによって、タッチタイピングはできるようになりますが、それ以外の方式で猛烈に速い人もいますから、それはもう、人それぞれでいいんだと思います。
>キーボード写経(?)の方が御利益がありそう。
かなりの数の単語登録をしないと、大変なことになりますよ (^o^)
投稿: tak | 2011年10月 4日 01:00
Adrienne さん:
type de twitter に行ってみましたが、今日は 12時間かけて約 1,000km 運転しちゃったので、目が回ってしまいました。
失礼しました m(_ _)m
投稿: tak | 2011年10月 4日 01:04
20年位(いやもうちょっとか)前にアメリカに留学して最初に語学学校に入った時に、シェアソフトみたいなタイピングソフトが昔懐かしいIBMのおっきなフロッピーで配られて練習しました。
fjfjfgjhfgjh みたいに両手の人差し指1本ずつ使用から始まって、2本使用、3本使用・・・と進んでいくものでした。確か画面に出た文字をそのままタイピングするソフトだったと思います。
他のソフトに触れたことないのですが、やっぱり基礎を教わったので今もキーボードをたたくのは楽な気がしますね~。お金出して買う程ではないかもしれませんけど、無料なら。
fとjの上にあるボッチが小さい/薄いキーボードは何となく使いづらい気がしちゃいますけど。
投稿: はにゃ。 | 2011年10月 4日 17:56
はにゃ。さん:
なるほど、基礎をしっかりと身につけるためということですね。
でも、別にタイピング・ソフトでなくてもできそうなことですけどね。
まあ、無料なら (^o^)
投稿: tak | 2011年10月 4日 20:55