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2011年10月27日

花の図鑑

私はこのブログの他に 「和歌ログ」 という酔狂な文芸ブログまでやっていて、こういうことをやっていると、花とか木とか鳥とかの名前を知らないととても不便なのである。とくに花の名前というのは、知らないと歌なんて詠めないのだ。

ところが私は昔から花の名前に疎くて、桜とか菊とかチューリップとかコスモスとか、誰でも知っているような花しか知らなかった。娘たちが小さい頃なんて、「お父さん、このきれいな花、何ていう名前なの?」なんて聞かれても、「う~ん、花なんだけどねぇ」なんてゴニョゴニョ言うしかなかったのである。

ところが三十一文字なんてことをやり出してからは、さすがにそれでは済まず、図鑑と首っ引きで調べるようになった。調べてみると、名前だけ知っていて実際の姿と一致していなかった花がいかに多かったかを知らされたのである。よく聞く花の名前と、よく見る花とが、全然リンクされていなかったのだ。

どんなにおなじみの花でも、その名前を知らないうちは「知っている」とは言えない。名前で呼んで、初めてその花と懇意になれるのである。それは人間でも同じようなものだ。顔を知っているだけでは「お知り合い」じゃないのである。

花の名前を調べるのに、私は 3種類の図鑑をもっている。かなり前から揃えていたのが、『咲く順でひける四季の花事典』(成美堂出版刊、鈴木路子・監修)と、『俳句の花図鑑』(同じく成美堂出版刊、復本一郎・監修)の 2冊だ。前者は最近の園芸種に強く、後者はいかにも俳句になりそうな山野草に強い。

ところが、この 2冊の図鑑でもわからないのがかなりある。そこで、最近ついに『花の名前の手帖』(ブティック社刊、写真と文: 夏梅睦夫)を取りそろえた。これはかなり定評のある図鑑で、春編、夏編、秋冬編の 3冊に別れているだけに、収められている花の種類が多く、しかも季節別、色別で調べられるから便利である。

かなりオススメなのだが、残念ながらもう絶版になっているようで、書店ではほとんどお目にかかれない。私は春編だけは 6年前ぐらいに書店で買ったが、夏編、秋冬編は諦めていた。しかし今年になってふと思い立ち、Amazon で検索したら古本で見つかったのである。そこでついに、3冊セットで本棚に揃えることができた。

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最近では、花の名前を調べるのにはこの 『花の名前の手帖』 さえあれば十分という気がするほどである。購入ご希望の方は、どうぞ Amazon へ。

 

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