プーマはやっぱり、チーターじゃなく、ピューマのようだ
「プーマがチーターだったとは」と書いた昨日の今日で大変恐縮だが、プーマはやっぱりピューマだったようなのである。あれがチーターだというのは、どうやら一種の都市伝説のようなのだ。
昨日の記事でも触れたように、プーマのロゴがチーターであるという Wikipedia 情報の裏付けをとるべく、英語のサイトにあたろうと思ったのだが、せっかく英語で "Puma logo cheetah" と入力してググっても、日本語のページばかりひっかかってらちがあかず、途中でいやになって放り出していたのだった。
ところが、アメリカ在住の emi さん が、余計な日本語ページが後回しにされる仕様で調べてくれたところ、プーマはやっぱりピューマであると書かれたページを見つけてくれたのである。ありがたい。持つべきものはインターナショナルなネットワークである。
逆にいえば、プーマのロゴがチーターであるなんていう都市伝説は日本語圏でしか流布されていないので、英語の "Puma logo cheetah" で検索しても、そんなような英語のページは見つからなかったということなのかもしれない。うん、きっとそうだ。
emi さんが見つけてくれたのは LOGOBLOG という、ロゴマークについて専門的に論じるブログのようだが、フレームワークのせいなのか、私の Firefox は、紹介された URL では表示してくれなかった。
だが、emi さんが引用してくれている "The Puma logo has an image of a leaping Puma, an animal otherwise called a cougar, a panther or a mountain lion." というテキストをまんまキーワードにしてググったら、Famous Logos というサイトが見つかり、共通した内容のテキストが書かれていた (参照)。
こんなテキストである。
As discussed earlier, the Puma logo comprises of a courageous
representation. A leaping Puma, an animal known as cougar, panther or a
mountain lion, is highlighted in the Puma logo. This Puma summarizes the
power beast-like nature of the firm and its products.
似たような内容のページが複数あるというのは、かえって信憑性が増すというものだ。上記のテキストを適当に訳すと、こんな感じになる。
以前にも論じたように、プーマのロゴは勇敢な表現で構成される。クーガ、パンサー、マウンテンライオン、という名でも知られるピューマの飛び跳ねる様が、プーマのロゴとして強調されている。このピューマは、同社とその製品の、力強い野獣のような特性を表している。
ほうら、やっぱり。おかしいと思ったんだよ。プーマ社がロゴマークにチーターを起用するお笑いじみた必然性なんて、全然ないじゃないか。
どなたか気が向いたら、日本語の Wikipedia のプーマのページを訂正してあげるか、少なくとも疑問を呈しておいてください。私はそこまでマメじゃないので。
【10月 4日 追記】
Google で画像検索して、ピューマとチーターの写真を見比べると、プーマのロゴの尻尾の先の膨らみ具合は、なるほど、確かにピューマよりはチーターに近いような気がする。もしかしたら、このプーマのロゴはチーターという都市伝説は、この辺から出たのかもしれない。
とはいえ、その程度のことはデザイン上の「アヤ」に過ぎないので、これをもって「チーターである」というのはナンセンスだろう。だって、「プーマ」 のロゴなんだもの。
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コメント
リンク、貼り方がまずかったようですみません。")"が入っちゃってました。こちらから飛べるはずです。
http://www.logoblog.org/puma-logo.php
いずれにしてもお役に立ったようでよかったです。
ちなみに検索語は"puma logo animal"でした。
投稿: emi | 2011年11月 4日 04:36
そんなトリビアになるようなおもしろい事実が本当にあるなら理由を調べて書きたくなるはずですもの。
思うにその wiki 記事の執筆者は件の女子高生と同じでピューマのことをよく知らなかったんじゃないですか。あるいはピューマとチーターは品種が違うだけで同じ動物だと思っているのかもしれません。同じイヌであるチワワとセントバーナードよりも似ていますもんね。
でも、ロゴとしてはピューマの絵ということになっているけれどもピューマの写真がなかったのでしかたなくチーターの写真を参考にして書いたということはあったりして。シルエットは同じようなものですから。
投稿: たんご屋 | 2011年11月 4日 05:47
emi さん:
今度は問題なく飛べました。ありがとうございます。
>ちなみに検索語は"puma logo animal"でした。
なるほど、それだと日本の google.co.jp でも、検索結果のトップに該当ページが表示されました。
ちなみに、2番目に既に私のこの記事がランクされているのには驚きました ^^;)
本文でも触れましたが、英語圏のページでは Puma に cheetah を関連させる発想がないので、検索結果にも表示されなかったんでしょうね。
投稿: tak | 2011年11月 4日 09:32
たんご屋 さん:
>でも、ロゴとしてはピューマの絵ということになっているけれどもピューマの写真がなかったのでしかたなくチーターの写真を参考にして書いたということはあったりして。
ことさらにピューマだのチーターだのというほどの意味もない問題ですね。
プーマのロゴなんだから、ピューマに決まってるじゃないかという、それだけのことで。
この都市伝説は、動物としての 「ピューマ」 とブランド名としての 「プーマ」 が案外一致していない日本特有の現象かもしれません。
投稿: tak | 2011年11月 4日 09:37