ギャンブル依存症というビミョーな病気
ギャンブル依存症という病気があるらしい。Wikipedia にも「この症状は、疾病及び関連保健問題の国際統計分類 ICD10 コード:F63.0 に示されている通り、世界保健機関(WHO)が歴然と病気に認定しているものであり、正式な診断名は『病的賭博』である」と書いてある。
つまり、ギャンブルに極度に依存(ちなみに、正式な読みは「いぞん」ではなく「いそん」)してのめり込み、自分の意志では抜け出られなくなるような状態を、今の世の中では病気であると言っているのである。で、病気であるか否かというのは、病気であると認定されているかどうかによるのであって、認定されているのだから病気なのである。
ということは、WHO が病気と認定する前までは、病気ではなかったのである。単に「博打狂い」という「困ったモンだね」的なことに過ぎなかった。病気というのはおしなべて、病名が付いてしまってから病気になるのであって、病名が付くまでは「困ったモンだね」ということに過ぎなかったのである。
これは素人の勝手な言い草ではなく、岩田健太郎という立派なお医者さん(神戸大学医学研究科教授)がおっしゃっていることである。それについては昨年の春に、「病気は 「実在しない」 んだって」という記事で書いたから、参照していただきたい。
大王製紙という会社の何とかいう会長が、この「ギャンブル依存症」という病気であると言われていて、病気である証拠に、常識では考えられない百何十億円という金をカジノに注ぎ込んだんだそうだ。
この人が大会社の会長ではなく、その辺の貧乏なおっさんで、使いたくても使う金がなく、しかも借金するほどの甲斐性もなかったりしたら、病気というほどのことにはならなかったかもしれない。そのかわり、安酒をあおってアル中になっていたかもしれないが。
大王製紙の会長は、なまじ自由にできる(と思いこんでいた)金がふんだんにあったために、「ギャンブル依存症」になれたのであって、ある意味、幸せな病人なのである。人間は大抵、ビョーキみたいな要素を持っていて、それが明確に現れてしまう正直な人が病気になるのだと、私は思っている。
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コメント
こんばんは。
これは興味深いお話ですね。
私も、病気とは一種の性格のようなもので、そのような素質があって環境が整った時に出現するものではないかと思っています。
本人の素質が環境に対して反応した1つの形であるのではないかと。
うつ病にしてもそうですが、環境と本人の性質がうまく折り合わない時に生じた強いストレスからなったりします。
しかしそう言ってしまうとやっぱり「うつ病になる人は云々」という排他的な考え方にもなってしまいますし難しいんですけれども。
私のアスペルガーにしても、takさんの「数字音読を聞き取るのが苦手」な事にしてもそうですが、takさんは生活するにおいて数字音読を聞き取るような場面がなければ特に何の問題もないはずです。
なので現代社会では、アスペルガーのような脳を持った人達が生きにくくなるような土台があり、苦手とする事を強いられる環境であるから、障害と言われてしまうのかもしれません。
投稿: シロ | 2011年11月28日 00:25
シロ さん:
なるほど!
内部的要因が症状 (周囲の環境と折り合わず、都合の悪い現象となる) として現れた場合が 「病気」 で、周囲の環境がそれを十分に容認していれば病気じゃないと。
投稿: tak | 2011年11月28日 09:23
こんにちは、
病的賭博は「嗜癖症」あるいは「嗜癖問題」の一つのカテゴリーですね。
他のカテゴリーにはアルコールや薬物依存、
某有名女流作家のような買い物依存、
東電OLのような恋愛ないしセックス依存というのもあります。
日本でいうところの、飲む・打つ・買うですが、
↓の解説が私には判りやすいと思いました。
ttp://www5f.biglobe.ne.jp/~mind/griffin/life10.html
投稿: ちいくま | 2011年11月28日 12:38
そうなんです!
容認とも言いますし、症状として現れた状態でも生きられるのであればそれはもう病気ではないでしょうね。
周りが容認するか、その症状として現れているものを本人がうまく扱って社会に適応するか、どちらかになると思います。
ただ、医者が病名をつけたがるのは、診療するにあたって病名を基準に治療を進めるという医療システムや事務処理上、必要なことのようです。
(だからといってその範疇にない症状は治療しないってのもどうかと思いますけどね・・)
最近しきりにテレビCMで「禁煙はお医者さんと一緒にやりましょう!」とか言ってるのを見ると、そのうち喫煙も病気扱いになりそうな気がしてます。
「喫煙症」だとか「ニコチン依存症」とかいう病名がつけられるかもですね!(笑
投稿: シロ | 2011年11月28日 12:47
ちいくま さん:
ご紹介のページに飛んでみました。
なるほど、わかりやすいですね。
おもしろいのは、ギャンブルはまるで物理的な薬物みたいな依存性があるという指摘です。
「モノ」 と 「コト」 との違いはありますが、作用はとても似ているということですね。
投稿: tak | 2011年11月28日 20:07
シロ さん:
>ただ、医者が病名をつけたがるのは、診療するにあたって病名を基準に治療を進めるという医療システムや事務処理上、必要なことのようです。
>(だからといってその範疇にない症状は治療しないってのもどうかと思いますけどね・・)
病名を確定してから治療に入るというのは、有効なメソッドだと思いますが、そのメソッドに縛られて、病名が確定しないと何も手を付けられないというのは、経験上しんどいことだと思います。
また、誤診というリスクもあり、問題は深いですね。
>そのうち喫煙も病気扱いになりそうな気がしてます。
禁煙でのたうち回った経験者としては、案外病気みたいなものかもしれません (^o^)
投稿: tak | 2011年11月28日 20:12