Facebook よりも Twitter の日本
モスクワで下院選挙での不正疑惑に抗議して、3万人規模のデモが行われたという。アラブでの反政府行動や、アメリカでの "Occupy Wall Street" もあるし、あの中国だって水面下ではかなり反体制運動が進展しているらしい。なんだか世界中で現体制への不満による抗議行動が高まっている。
その背景には Facebook を利用した世論の高まりがあると言われている。私なんかそんな空気に接すると、1960年代後半に盛り上がった反体制運動を、ノスタルジアとともに思い出したりする。あの頃は Facebook なんてなかったけれど、その盛り上がりは今の比じゃなかった。
ただあの頃は、反体制運動に参加する若者に、切羽詰まったものがなかった気がする。経済は文句なしで右肩上がりだったし、明日はきっと今日よりいい日になると、みんな思っていた。どじっても逃げ場はいくらでもあった。少なくとも 「閉塞感」 はなかった。運動に参加すれば、未来は切り開けると思っていた。
しかし今、あの頃と決定的に違うのは、「切羽詰まっている」 ということである。止むに止まれず腰を上げたという感じなのだ。閉塞感たっぷりなのである。「なんとかせんと、明日はないぞ」 という感じなのだ。
それが、我が日本であまりこうした運動が盛り上がっていない要因でもある。日本では 「どうにもならんけど、とりあえず、明日はある」 という、とりあえず、それほど切羽詰まってはいない状況みたいなのである。
Facebook よりも Twitter でジョーク混じりのつぶやきをしていられるだけ、まだましだと言えるかもしれない。
これが幸いなのか、あるいは、ぬるま湯と思っているうちにどんどん冷えてしまって、肺炎を起こしてしまいかねない状況なのか、誰にもわからない。いずれにしても、日本はまだ呑気である。
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