格闘技と大晦日風景
今年もあと 5時間足らずで終わろうとしている。本当にもう、いろいろあった年だよ、まったく。
3月の震災だけでも、何年分かを合わせたぐらいのビッグニュースだったというのに、その夏には、あれだけ達者だった父が入院して、あれあれと思う間もなく 10月に死んでしまった。これでもう、10年以上合わせたぐらいの重みのある年になってしまった。
震災のあとのほぼ 2ヶ月近くはまともな動きが取れなくて、プチ失業状態になってしまい、収入ががっくりと減って、かなりあせった。その後は多少もちなおしたが、今年の年収はここ 20年以上をとってみても最低水準である。何かあっても月給のもらえるサラリーマンがうらやましかった。
ところで、今年の大晦日の夜は格闘技中継がない。ここ数年はテレビで格闘技を観ながら大晦日を過ごすのが習慣になっていたから、格闘技フリークの私としてはかなり寂しい。その代わり、お昼に WOWWOW で UFC をたっぷり観た。近頃は、格闘技といえばもう UFC である。
何といっても、UFC はマネジメントの能力が違う。日本の格闘技を運営してきたのは、マネジメントに関しては素人ばかりだった。それで、エゴや嫉妬や裏社会との関連やテレビ局の口出しやらで、まともな運営ができなかった。今年は猪木の IGF が興業をしたらしいが、地上波も BS も付かず、寂しい限りである。今現在、何の情報も入ってきていない。
今回の UFC では、ブロック・レスナーとアリスター・オーフレイムの試合が大きな話題となった。K-1 と Dream でチャンピオンになったアリスターなので、日本の格闘技ファンにはおなじみである。彼が格闘技のメイジャー団体である UFC にしっかりと通用するかどうか、私としても興味津々だった。
ところが、リングに上がった二人の姿をみて、私は「これはアリスターの勝ちだな」と直観した。ブロック・レスナーは病み上がりそのもので、さすがに見かけ上のシェイプは維持しているが、ちょっと動くと体がユルユルなのが見て取れる。これではアリスターの打撃の圧力に耐えられない。
最近の格闘技はかなり高度化していて、ファイトを見る目に関してはかなり自信をもっている私でさえ、「あれ、今の一体どうなったんだ?」と思う間に勝負が付いてしまうことがあり、角度を変えた再現ビデオでやっと納得する。しかし、アリスター対ブロックは、わかりやすい試合だった。私の直観通り、試合は 1ラウンド TKO であっさりとけりがついた。
試合後にブロックは現役引退を表明したが、それも仕方ないという気がした。一方、アリスターは、ジュニア・ドス・サントスとのタイトル・マッチをすることになるだろうが、その試合で高度な応酬ができれば、とてもおもしろいことになる。
というわけで残念ながら、日本の総合格闘技はレベル的に、UFC にかなりの差を付けられた。やはりきちんとしたマネジメントをして、裾野を広げなければならない。テレビ局の意向で客寄せパンダとオールド・ネームの試合ばかり組んでいるようでは、本当に強い選手は育たない。
それにしても、今さら紅白を見ようという気にもならないから、我が家のテレビはスイッチが入っていない。娘たちはそれぞれ、友達と大晦日の夜をすごしているようで、夫婦静かに年越しそばを食べた。
それでは今年 1年ありがとうございました。よい新年をお迎えください。
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