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2012年2月 1日

喫煙者が 20%を切ったという幻想

厚生労働省が一昨年 11月に行った「国民健康・栄養調査」によると、日本人の「習慣的に喫煙している人」の比率は調査開始以来初めて 20%を切って、19.5%になったのだそうだ。

しかし私はこのニュースを読んで、「本当かなあ?」といぶかしく思った。19.5%といえば、5人に 1人以下である。それは生活実感とあまりにかけ離れすぎている。実際の世の中では、そこら中、タバコの煙だらけではないか。

この調査の詳細をみて、私の疑問ももっともだと思った。喫煙率を男女別でみると、男性では 32.2%、女性は 8.4%だという。なるほど、男性比率の高い居酒屋などはタバコ臭いわけだ。

さらに年齢別をみると、男性の 20代は 34,2%、30代は 42.1%、40代は 42.4%、50代は 40.3%、60代が 27.4%、70代以上が 15.6%となっている。なんだ、団塊の世代の 60代以上になると喫煙率が減っているのに、いわゆる「働き盛りの男」は、依然として半数近くが喫煙者なんじゃないか。

道理で、実感として喫煙者はちっとも減ってないんじゃないかという印象をもってしまうはずだ。とくに若い連中は、酒は呑まないのにタバコは吸うという傾向があるという。さらに、低所得者層ほど喫煙率が高いというではないか。金ないんなら、タバコ止めりゃいいのに。

習慣的に喫煙している人のうち、タバコをやめたいと思う人の割合は、男性 35.9%、女性 43.6%で、男女合わせると 37.6%の人が、止めたいと答えているという。ということは、喫煙者のほぼ 3人に 2人はタバコは止めたくないと思っているわけだ。

さらに 3人に 1人がタバコを止めたいと思っていても、実際に止められるのはそこまでいかない。「タバコを止めたい」というのは単なるポーズにすぎず、「なかなか止められないのよね」と嘆いて見せたいだけという人も多い。いい気なものである。ということは、喫煙率はほんの少しずつしか下がらないということだ。

それにしても、タバコを吸う人というのは、これほどまでに他人に迷惑をかけているくせに、それにはほとんど無頓着で、一部は世の趨勢に関して「喫煙の自由を制限されている」などと被害者じみたことまで言い始めている。こんなに厚かましい存在というのは珍しい。

 

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コメント

「自由を制限されている」に加えて、重税を担っているという意識もあるようですね。
本当は関係ない非喫煙者のほうがタバコ関連の医療費のために不要な税金を払っているのに。

投稿: きっしー | 2012年2月 2日 12:40

>それにしても、タバコを吸う人というのは、これほどまでに他人に迷惑をかけているくせに、

ホント、もういい加減に喫煙者には生保料、健保料は五割増しにして欲しいですね。同じ負担なんてあまりにも不公平。

投稿: ハマッコー | 2012年2月 2日 20:43

きっしー さん:

>本当は関係ない非喫煙者のほうがタバコ関連の医療費のために不要な税金を払っているのに。

医療費を詳細に検討すれば、タバコにかかる税金だけでは足りないということがわかるはずですがね。

投稿: tak | 2012年2月 2日 22:10

ハマッコー さん:

>喫煙者には生保料、健保料は五割増しにして欲しいですね。

いきなり五割増しは無理としても、二割増しぐらいは当然と思います。

投稿: tak | 2012年2月 2日 22:12

ノンスモーカー割引で2~3割安くなりますよ 生保とか火災とか。

投稿: シリオンパパ | 2012年2月 4日 09:48

シリオンパパ さん:

そうでしたか。
少しは進んでるんですね。
情報ありがとうございます。

投稿: tak | 2012年2月 4日 10:17

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