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2012年2月27日

「洒落」は、酒とは関係がない

PC のかな漢字変換機能に、今日ほど感謝したことはない。というのは、「洒落」という言葉の一文字目は、「酒」という字だと今日の今日まで思っていたのだ。この漢字のツクリの部分が、「酉」ではなく 「西」だったとは、考えたこともなかった。

このことを知ったのは、「洒落」という言葉の語源を調べたことがきっかけである。語源は苦労なく知ることができた。

語源由来辞典によると、「洒落」は「晒れ、戯れ」から来ているということのようである(参照)。布などが日に晒されて白っぽくなることから、洗練され、あか抜けた趣のある様をいうようになったという。似たようなことを現代では「しらける」などというが、時代によって受け取り方が違うものである。

上記のページの末尾に、「洒落」に使われる字は「酒」ではなく「洒」であるとの説明があり、それを読んだ私は愕然となった。そんなことは本当にまったく知らなかったからである。これまで「酒落」と書いて、知らぬ間に何度恥をかいたことだろう。

で、恐ろしいものでも見るように、自分のブログに「酒落」(サケオチ)で検索をかけてみたところ、なんとありがたいことに、1件もひっかからなかった。試しに「洒落」で検索してみると、数え切れないほどの記事が検索された。ということは、これまで ATOK がさりげなく気を利かせて、きちんと「洒落」に変換してくれていたのである。

「洒落」というのは元々は「しゃらく」と読む漢語で、「心がさっぱりして、物事にこだわらないこと」という意味なのだそうだ。室町時代以後に「され」が「しゃれ」に変化して、音が似ている上に意味合いもちょっと共通した趣があるので、「洒落」を当て字として使うようになったという。

ここまで来て、ふと思い当たることに「東洲斎写楽」がある。浮世絵師の写楽は、漢語読みで「しゃらく」という「洒落」に洒落たんだろうね。

いやはや、本当に、いくつになっても知らないことってあるものである。

 

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コメント

高田馬場に、「酒洛」という店があります。こちらは一文字目は「さけ」で、二文字目に「くさかんむり」がありません。もちろん「洒落」のもじりでしょうし、「しゃら」と読ませるのですが、紛らわしいったらありゃしない。

投稿: 山辺響 | 2012年2月28日 09:16

山辺響 さん:

酒洛、ググったら出てきました。
良さそうなお店ではないですか。

投稿: tak | 2012年2月28日 21:09

はい、何度か行きました(だから名前をよく覚えている)。いろんな日本酒を飲み比べるには良い店です。(私にとって)もっと交通の便の良い場所に別の店を見つけてしまったので、このところ行っていないのですが……。

投稿: 山辺響 | 2012年2月29日 09:55

山辺響 さん:

私は駅から自宅まで車を運転するので、外で飲むことが滅多になくなりました。
飲めるのは、一泊以上で出張するときぐらいです。

酒洛にはそそられますが、高田馬場に一泊で出張は、なかなか難しいなあ ^^;)

投稿: tak | 2012年2月29日 17:53

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