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2012年2月 8日

納豆に付いてくる「タレ」 は「余計なお世話」の最たるもの

今日はほんの些細な、どうでもいいような話である。どうでもいいような話ではあるが、私はもうずいぶん前から気にかかっていたことだ。

それは、納豆についているビニールの小袋に入った「タレ」についてのことである。あれって、いつ頃から付けられるようになったんだろうか。いずれにしても、世にあふれる「余計なお世話」の最たるものなんじゃなかろうかと思うのだよね。

私はあの手の発泡スチロールのパックに入った納豆を、いわゆる「食卓」以外で食べたことがない。この「食卓」には、自宅の食卓と、出先の食堂(ビジネスホテルの朝食など)とが含まれるが、そうした「食卓」に醤油瓶のなかった例しがない。なのに、その醤油でなく、あの「タレ」を使えというのである。

あの納豆のパックに付いてくるビニール袋というのは、開けるのに細心の注意が必要だ。よっぽど上手にやらないと、必ず中のタレが飛び散る。とにかく面倒というか、難しいというか、うっとうしいのである。

昔、私の上司がビジネスホテルの朝食で納豆のタレのビニール袋を開けようとして、あっという間に自分のネクタイにぶっかけてしまったことがある。しかもその直前に、私が「注意してくださいよ。飛び散りますから」と言い、彼も「そうなんだよね、これ、注意しないとやばいんだよね」と言いつつ、やっぱりやらかしてしまったのだ。

こんなうっとうしい思いをするぐらいなら、食卓にある醤油をかける方がずっと楽なのに、なんだか、付いているものを捨てるのももったいないような気がして、あの袋の口を切ろうとし、失敗して服やネクタイにかけてしまうのである。アメリカだったら、きっと訴訟をおこすやつがいるぞ。

わざわざあんな面倒なものを添付するのには、よほどの理由がなければならない。まず考えられるのは、フツーの醤油よりずっとおいしい「タレ」なのではないかということだ。しかし経験則からいって、あれがフツーの醤油と比較して格別おいしいという気はしない。それどころか私なんか、フツーの醤油の方がシンプルでおいしいと思う。

じゃあ、他の理由があるのか? うぅん、思いつかない。あるとすれば、競合他社が添付しているので、自社も添付しないと付加価値が劣ると思われかねないと、各納豆メーカーがおそれているんじゃないかということだけだ。

そこで私は断言したいのだが、余計なタレなんか添付しない方が、実は付加価値が上がるのである。その付加価値とは、「エコ的価値」だ。あんな馬鹿馬鹿しいもののためにビニール袋を消費するのは、エコじゃない。使わない方が、「我が社はエコ・フレンドリーであります」と宣言することになる。

そこに気付かない馬鹿な消費者のために、パックに 「当社は地球資源節約のために、タレを添付しておりません。お客様のもっともお好きな調味料をかけてお召し上がりください」とかなんとか書いておけばいいのである。

ほんのたまに、タレの添付されていない納豆に行き当たると、私は安心して食卓の醤油瓶を手にとって、醤油をかけるのである。その方がずっと簡単で手っ取り早く、私の好みにも合っている。

中には、あの「タレ」 が好きな人もいるだろうが、それならばそうした消費者のために、各メーカーが趣向を凝らして開発した 「納豆のタレ」 を商品化して、瓶に詰めて売ればいい。

 

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コメント

娘達はよく飛び散らしてます。最近は袋じゃなくて、パッケージの端っこに三角コーナーがあって、そこにタレがゲル状になって入ってて、飛び散らないタイプのやつもありますね。メーカーは結構 しそのり味 昆布出汁などタレの味で個性出してるとこもあるんで、なかなか無しにするというのは難しいんでしょうが、僕は醤油でいいです。

投稿: シリオンパパ | 2012年2月 8日 20:20

シリオンパパ さん:

>最近は袋じゃなくて、パッケージの端っこに三角コーナーがあって、そこにタレがゲル状になって入ってて、飛び散らないタイプのやつもありますね。

あれ、風合いが今イチだと思いますがねえ。

>メーカーは結構 しそのり味 昆布出汁などタレの味で個性出してるとこもあるんで、なかなか無しにするというのは難しいんでしょうが、僕は醤油でいいです。

そこで私は、メーカーがそれぞれの自慢の 「納豆のタレ」 を瓶に入れて商品化すればいいのにと思うわけです。

その上で私は、「醤油でいいです」 ではなく、「醤油がいいです」 と言いたいんですが。

投稿: tak | 2012年2月 8日 21:08

納豆のタレが好き!というタイプですが、瓶入りのタレを買うのは勇気がいりますね。使い切る前に駄目にしてしまいそうです・・・。

ちなみにタレの袋は、袋の角がちょっと出るように指でつまんで、歯で開けると飛び散らずに開けられますよ。

投稿: ヤマト | 2012年2月 9日 01:06

私は納豆を食べないので、そんな事情があるとは知りませんでしたが、タレが飛び散るなんて「アメリカだったら訴えられるなぁ」と思った直後、

>アメリカだったら、きっと訴訟をおこすやつがいるぞ。

…ときたので思わず笑ってしまいました。間違いないです。さすがtakさん。

ちなみにこちらの納豆は冷凍ですが、「それでもありがたい」と言うほどの納豆好きな日本人の一部が買うだけですから、訴訟にはなりません。

投稿: emi | 2012年2月 9日 07:32

付属してくるタレは、普通の醤油よりも出汁が効いていて美味しいような気がします。でも、「たまごごはん専用醤油」が売れた日本なのだから(一時的なブームだったかもしれませんが)、納豆専用醤油はけっこうヒットするんじゃないかなぁ。

投稿: 山辺響 | 2012年2月 9日 09:30

納豆専用醤油は世の中にあるようですが、150ml 299円とずいぶん高いようです。普通の醤油で充分です。

あの小袋からトラブルなくタレを絞り出すのは神業と思います。いつもヒヤヒヤもんです。
なくても全く困らないもののひとつですね。廃止してしまえば、一個一円としても業界全体で…十億円くらい節約できるかも知れません。

投稿: ハマッコー | 2012年2月 9日 10:15

私は醤油が大好き。
したがって例のタレは捨てるしかない。
それでも食べ物ですからね、チクリと心が痛みます。
この精神的苦痛は訴訟にできないかな。

p.s.
我が家では、焼きそばも醤油です。
付いてくる粉のソースは同じ運命をたどります。

投稿: McC | 2012年2月 9日 20:11

ヤマト さん:

>ちなみにタレの袋は、袋の角がちょっと出るように指でつまんで、歯で開けると飛び散らずに開けられますよ。

うぅん、申し訳ありませんが、それって、抵抗があるなあ。
カノジョがそれやるのを見たら、若い男の子の恋心が冷めそう ^^;)

投稿: tak | 2012年2月 9日 21:35

emi さん:

>タレが飛び散るなんて「アメリカだったら訴えられるなぁ」と思った直後、……

マジで訴訟ですよね。
アメリカ人のメンタリティだったら。

>ちなみにこちらの納豆は冷凍ですが、「それでもありがたい」と言うほどの納豆好きな日本人の一部が買うだけですから、訴訟にはなりません。

私がアメリカに住んだら、冷凍だろうがなんだろうが、買います。
そして面倒だから訴訟はしません (^o^)

投稿: tak | 2012年2月 9日 21:37

山辺響 さん:

>付属してくるタレは、普通の醤油よりも出汁が効いていて美味しいような気がします。

うぅむ、私はあのグルタミン酸ソーダ感が、余計な気がするんですよね。

>納豆専用醤油はけっこうヒットするんじゃないかなぁ。

納豆メーカーは、タレなし納豆を同じ値段で売って、専用タレの販売でさらに稼げばいいのにと思います。

投稿: tak | 2012年2月 9日 21:40

ハマッコー さん:

>納豆専用醤油は世の中にあるようですが、150ml 299円とずいぶん高いようです。普通の醤油で充分です。

ありゃ、既にあるんですか。

全然知られてないのは、マーケティング不足ですね。
それから、納豆に付いてるタレが、完璧に阻害要因になってますね。

投稿: tak | 2012年2月 9日 21:42

McC さん:

>私は醤油が大好き。
>したがって例のタレは捨てるしかない。
>それでも食べ物ですからね、チクリと心が痛みます。

そういう人はかなり多いと思います。
余計な心の痛みを感じさせるというのは、罪な話ですよね ^^;)

投稿: tak | 2012年2月 9日 21:45

付加価値のとりつかれているのはメーカーではなく流通の方かもしれません。大手流通のPBなどもあり、日配関係では流通の要望に沿って開発するメーカーも多いと思います。納豆3個入り1パック小売で68円とかザラな昨今、メーカーも内心ではコスト抑えたいでしょうし。
同カテゴリ内で差別化しづらい商品なので、例えば男前豆腐のようなブランドによる差別化を、そろそろ納豆名ーカーは考えた方がいいのかも。takさんの仰るエコも、ひとつの手掛りになるかもしれませんよね。(あ、ちなみに私はあのタレの味自体は好きです^^要らないのはむしろカラシの方かと)

投稿: S太郎 | 2012年2月10日 11:06

いやあ、コメント欄が伸びますねー(笑)
流石国民食です。天晴れ。

S太郎さんのご提案の通り、
そこそこに手の届く価格帯で安定したブランドとして定着させられるメーカーが出てくれれば良いですね。
日本人のほとんどが日常的に口にするものですから、競争は厳しいものの、当たれば大きいはずです。

投稿: 抹茶 | 2012年2月10日 12:46

S太郎 さん:

>日配関係では流通の要望に沿って開発するメーカーも多いと思います。

なるほど、流通が余計なことを考えているんですね。
(ほとんどの分野でありがちな構造です ^^;)

>メーカーも内心ではコスト抑えたいでしょうし。

そうでしょうね。

あれって、誰もそんなに切実に求めてないのに、右へ習えになっちゃう構造というのは辛いですね。

投稿: tak | 2012年2月10日 18:16

抹茶 さん:

コメント欄、こんなに延びると思いませんでした ^^;)

あれって、差別化が難しいからってなことでタレを付けても、右へ倣えでまた同じになっちゃってるんですから、意味ないですね。

それより、きっぱり廃止するのが本当の差別化かと。

投稿: tak | 2012年2月10日 18:18

全くその通り。納豆のタレにはブドウ糖果糖液糖、或いは果糖ブドウ糖液糖(ブドウ糖の割合が異なる)等が含まれ血糖値を上げるもので殆どの清涼飲料等に使用されている。健康志向の納豆には本来添付するべきではないと私は思う。では何故当たり前のように添付されるのか。タレ(成分も含む)を作る協力会社との関係を優先し納豆の生産ラインにタレを組み込んでしまう企業のエゴイズムを感じる。タレを付けないで価格を下げるか量を増やすのがメーカーの消費者に対する良心ではないか。

投稿: 磯原雨情 | 2015年10月 5日 04:48

磯原雨情 さん:

そうですね。あのタレ、そのまま捨てるのももったいない気がして、つい使ってしまうんですが、体にいいもんじゃなさそうですね。

今後は割り切って捨てることにしようかなあ。

投稿: tak | 2015年10月 5日 19:25

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