「地震酔い」の、あのくらっとくる感覚
昨年の大震災の後、被災地の人間のほとんどが「地震酔い」という症状に悩まされた。私とて例外ではなく、3・11 のちょうど 1ヶ月後の大きな余震の後、"「地震酔い」 復活" という記事の中で、「地震で揺れているのか、風で揺れているのか、あるいは自分の心臓の鼓動に合わせて揺れていると感じているだけなのかわからなくなる」と書いている。
そういえば、昨年秋に死んだ父も同じようなことを言っていた。「眩暈しているのかと思ったら、本当の地震だったり、地震かと思うと、自分がふらついているだけだったり」 なんてもらしていたから、あの頃から体調がおかしかったんだろうなあ。気付いてあげられなくて申し訳なかった。
とにかく 2ヶ月以上も大きな余震が連続して、とくに 4月頃までは、揺れていない時間の方が少ないんじゃなかろうかと思うほど、常に揺れているという印象だった。あんなでは、神経がおかしくなるのも無理もない。
昨年 4月 18日に仕事で徳島に出張した時は、本当に久しぶりで、一晩一度も地震で目を覚まされずに安眠することができて、それがものすごく嬉しかったという記憶がある。その時のことは、「阿波の徳島から、今帰った」という記事で、こんなふうに書いている。
度重なる余震で、精神的にしんどくなってしまった人は、関西以西に一時避難してみればいいと思った。余震を忘れていられるというだけで、精神的に本当に楽になる。人間らしい気持ちになれる。
大地が安定しているということは、人間の精神衛生上で本当に大切な条件になっていると感じたので、こんなことを書いたわけだが、今度は東海とか東南海とか南海とか、関東以西で確実に大地震が起きるだろうなどと言われ始めた。やれやれ、日本はどこにいても地震からは逃れられないらしい。
関東以西の大地震だけでなく、最近は茨城沖を震源地とする地震が増え始めて、またしょっちゅう揺れるようになった。おかげで、時々去年の地震酔いのくらっとする感覚がよみがえったりする。
何が起きるかわからないご時世だから、よくよくしっかりと生きなければならない。
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