阿蘇山彷徨
今日は熊本での仕事を終えて、空き時間にレンタカーを借り、大急ぎで阿蘇山を見物してきた。熊本空港から草千里に直行、さらに中岳の噴火口に間近い展望台まで足を延ばした。
阿蘇山については、平成16年 6月に外輪山の淵まで登って、カルデラの中にできた虹を見下ろしたことがあり、その時のことは和歌ログに写真入りで書いている(参照)。しかしそれっきりで、全貌がどうなってるんだか知らないままだったのだ。
今回は自分で車を運転して行ったのだから、かなり実感的につかめた。巨大なカルデラの中に町があり、田畑があり、鉄道が走り、その真ん中あたりに火山群があるという実感である。
何しろ、でカルデラの中を走っていると、周囲を壁の如き外輪山が囲んでいるのだ。なかなか不思議な光景である。そして草千里まで行くと、さすが標高1100メートルである。凍えるような寒風が吹き、小雪まで舞ってきた。九州まできて雪に降られるとは思わなかった。
まあ、晴れ男の私のことだから雪はすぐに止んで、青空も出てきたのだけれど、とにかく寒い。南国だからと見くびっていたが、やはり山は山である。
寒風吹きすさぶ草千里をワシワシと歩いて行くと、あちこちでヒバリが鳴いている。よくまあ、こんな寒空を昇って行きたくなるものだ。ヒバリは熊本県の県鳥だというが、さすがの根性である。
草千里をうろついてから、火口のある中岳まで足を延ばした。有毒ガスが出ているので注意するようにという、条件付きの入山である。火口間近の展望台まで登る間も、白い霧のようなガスが吹き付けると、ちょっとむせる。目に染みる気もする。
火口から立ち昇るガスを呆然と眺めていると、急に「有毒ガスが異常に濃くなってきたので、速やかに避難してください」というアナウンスが聞こえた。まさか死ぬことはあるまいが、確かにむせちゃうぐらいなので、そそくさと引き上げてきた。
後で地元の人に聞くと、火口近くまで登って避難させられるのは、なかなか貴重な体験だそうだ。普段は危険が予想されたら、初めから立ち入り規制されるらしいから。
ほんの短い間の阿蘇体験だったが、なかなかのものではあった。
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