まだ吹かない春一番と、まだ咲かない梅の花
今年は関東地方ではまだ春一番が吹いていない。春一番とは、立春から春分にかけての間に吹く南からの強い風ということなので、今年の関東地方は、春一番が吹かなかったということになりそうだ。天気図をどう見ても、明日中に南からの強い風が吹きそうにない。関東に春一番が吹かないとなると、2008年以来 12年ぶりのことになるそうだ。
春一番が吹かないということは、関東地方にはまだ本格的な春が来ていないということだ。何しろ、今日だってとても強い冬型の気圧配置で、北西の季節風(「季節風」 と言っていいのか、疑問だが)がびゅうびゅうと吹き荒れた。東北北部から北海道にかけての日本海側では、猛吹雪になったところもあるという。
思えば、昨年は近年には珍しく残暑があまり長続きせず、秋らしい秋を味わうことができた。そしてその秋らしい秋が終わると急に冷え込んで、11月下旬にはもう、初冬と言いたくなるほど冷たい風が吹き渡った。その頃から、「ラニーニャ現象により、この冬は厳冬」なんていう話が出始めて、翌月始めにはすっかり真冬になってしまった。
普通は寒波が早く訪れると、そのうちに北極地帯の寒波供給源が息切れして、冬の終わり頃にはすっかり穏やかになるものだが、今年の寒波のスタミナはものすごいもので、11月下旬から 3月中旬まで、もう 4ヶ月近くもしっかりと日本付近を冷やし続けている。こんなの、憶えがない。
おかげで、我が家の庭の梅は、今日になっても蕾が固いままで、一向に咲く気配がない。ウチの梅は近所でも有名な遅咲きで、「お宅のそれ、梅と思いこんでいるだけで、本当は桜なんでしょ」なんて冗談を言われるほどだ。まあ、初夏には梅らしき実も成るし、桜じゃないとは思うのだが。
私のもう一つのブログ、和歌ログでは毎年今頃になると、我が家の梅が咲いたのを歌にしている。それで過去ログを調べてみたが、いくら遅咲きとはいえ、彼岸の中日になっても咲かなかった年なんて過去にない。早ければ 3月上旬、かなり遅くても 3月 17~18日には咲いている。というわけで、遅咲きの記録は既に更新されている。
とはいえ、春一番の吹かない年はあっても、梅の咲かない年はないから、我が家の庭でも今月下旬にはちゃんと見事に咲いてくれるだろうと思う。梅も桜も、遅咲きの年ほどきれいに咲くという話もあるから、期待しておこう。
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