ネット上のガセネタ
ものを調べるのにインターネットというのは、ものすごく重宝なメディアになった。先日米国の Wikipedia が SOPA、PIPA の法案に反対してストライキを行った時、前日の告知に 「学生諸君は今日中にレポート作成を済ませておく方がいい」 みたいなことが書いてあった。そのくらい、調べ事に不可欠のものになったということだ。
しかし、気を付けなければいけないことがある。それは、インターネットの世界にはガセネタが多いということだ。明らかな間違いを、堂々と自慢げにブログに書いている人が案外多い。「ぐっすり」の語源が英語の "good sleep" であるとかね。
そこまで恥をさらさないまでも、「〇〇については、インターネットで検索したら××という説もあるようだ」 なんて、知らぬこととはいいながら、明らかなガセネタを大まじめで紹介しているブログがかなりある。
そして、ネットの世界で一度でもそれらしく紹介されてしまうと、「このような説もある」ということで、いけしゃあしゃあと独り歩きしてしまうことがある。まったく、怖くて冗談も言えないのである。
この類のガセネタで、最近取り上げたことがあるのは、「プーマのロゴはチーター」という都市伝説だ。
Wikipedia の「プーマ」の項にも「ロゴはチーター」なんてもっともらしく書いてあるので、私まであやうく信じてしまいそうになり、昨年の秋に「プーマがチーターだったとは」なんて記事を書いてしまったのだ。(私自身の名誉のために付け加えるが、まったく信じ込んだのではなく、「えっ? それって、本当なの?」というトーンで書いている)
その翌日に気を取り直して、「プーマはやっぱり、チーターじゃなく、ピューマのようだ」という記事を書き、その中で「どなたか気が向いたら、日本語の Wikipedia のプーマのページを訂正してあげるか、少なくとも疑問を呈しておいてください。私はそこまでマメじゃないので」という一文を添えたのだが、Wikipedia の記事はまだ修正されていない。
ただ、「プーマ/チーター」 というキーワードでググると、私の記事がトップに表示されるので、何とかなるかなと思っている。「ぐっすり/good sleep」 説にしても、最近ではググってみると、ガセネタであると解説している記事ばかり上位に並んでいる。
やっぱり長い目で見ると、まともな情報の方が強いようで、少しは安心していいのかもしれない。
【2020年 1月 8日 追記】
改めて調べてみると、Wikipedia のページからは「ロゴはチーター」という記述は削除されていた。
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