お天気と 「旬」
近頃、お天気の推移がよくわからない。お天気がわからないと、外に着ていくものをどうすればいいかわからないので、困ってしまうのである。いつもの年なら、4月も中旬を過ぎればジャケットは春夏物の、背中の部分が一重仕立てのもので十分なのだが、今年はなかなかそうもいかない。どちらにすればいいか、迷いに迷う。
朝の出がけは案外肌寒いぐらいなので、秋冬物ジャケット、つまり背中に裏地のついたやつを着て出ると、昼に近づくにつれて暑くなり、汗をかいてしまう。「しまった、春夏物にすればよかったな」と思っていると、夕方には冷たい風が吹き始め、夜になると寒くなる。まるで大陸性気候のような気温の変化である。
朝から暖かめなので「これなら大丈夫」と、春夏物を着て出ると、信じられないことに、電車内は冷房が入っている。ラッシュアワーだと暑苦しくなってしまうのかもしれないが、混雑の時間が終わっても天井から冷たい風が吹き降りてくる。電車内の冷房というのは、所々に効き過ぎるスポットがあって、たまたまそこに腰を下ろしてしまうと凍えてしまう。
本当にもう、世の中は電力節減とか省エネとか言ってるのに、JR 東日本は一体何を考えてるんだ。男はやせ我慢をするが、若い女性は大変だろう。薄手のカーディガンか何かを羽織ったり脱いだり、ご苦労なことである。
ちなみに、日本人は暑さ寒さの変化に敏感なのではないかと思う。要するに、暑がりで寒がりなのだ。これが米国あたりに行くと、日本人には信じられない光景が広がる。冬でも Tシャツ一枚の兄ちゃんがいるかと思うと、汗ばむ陽気でもダウンパーカを着ている人もいる。
これでは日本人が敏感なのか、アメリカ人が鈍感なのか、わからなくなる。大陸で育った連中は、いちいち暑いとか寒いとか言ってられない体質になったのかしらん。
そこへいくと、日本人の気候や季節に関する感受性はなかなか立派なもので、暑いとか寒いとか言うのは大変だが、その分、人生を豊かにしてくれる。「旬」という感覚がこれほど重要視されているのは、この国ぐらいしかないんじゃなかろうか。英語で "in season" なんて言ってしまうと、ちょっとぶちこわしだし。
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