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2012年4月26日

小沢さんの無罪判決は当然として

小沢さんに無罪判決が言い渡された。私はずっと前から「小沢一郎は無罪になるべき」と何度も何度も言っているので、この件に関しては何の不満もない。落ち着くところに落ち着いたのだと思う。「推定無罪」の原則から言って、当然の判決だ。

ただ、一昨年 10月の "「推定無罪」 と 「本当に潔白」 とのビミョーな差" という記事に書いたように、裁判で「無罪」になったからといって、「晴れて潔白」になったというわけじゃない。私はこの記事の中で、次のように書いている。

こうした場合、「裁判で無罪になったんだから、俺は潔白」と大いばりで言い張るのは、理屈から言っても、実はおかしい。だって、「無罪判決」には「無実(潔白)の証明」が必要ないんだから。この二つって、実はビミョーに別のことなんでしょ。「推定無罪」って、そもそもそういうことなんでしょ。

「無罪」と「無実(潔白)」とは、ビミョーに違うのだ。裁判で「無罪」になったからといって、それは「無実(潔白)」が証明されたからというわけじゃなく、「有罪にするほどの有力な証拠は残されてないんだよね」 というだけのことである。マスコミの大好きな「道義的責任」なんていう陳腐なお話とは別に、理屈の上での単純なお話である。

英語の裁判用語において "guilty(有罪)" の反対語は "innocent(無実)" ではなく、"not guilty(非有罪)" というが、まさに文字通りそうなのだ。罪を犯していない人を有罪としてしまったという誤審の逆のケースとして、無罪判決ではあっても 「本当はやっちゃったんだけどね」 という例だってないはずはない。

とはいえ、無罪判決が出たらいくら怪しくてもそれはそれとして尊重し、後々になっても「でも、やっぱりやっちゃったに違いないよね」なんてことをしつこく表立って言うのは、なしにしようよねという、そういうお約束なのだ。ただ、多くの人が心の底で割り切れない思いを抱いてしまうことまでは、誰もコントロールできないよねという、そういうお話でもある。

今回の件に関しては、私は「小沢さんは当然にも無罪だが、だからと言って彼の今後に大いに期待する」なんてことは全然思っていないのである。無罪になったんだから、今回の消費税問題でもいろいろと前面に出てくることもあるだろうが、それはもう、うっとうしいというだけのことだ。

小沢さんの自宅には、無罪判決のお祝いの胡蝶蘭が次々に届けられたというニュースを聞いて、「はぁ」と溜息をついてしまったよ。

 

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

その辺を知ってか知らずか、「無実」のプラカードを掲げた"市民"達の写真がマスコミにまで大きく取り上げられているのは何だか気持ち悪いですね。

投稿: タニー | 2012年4月27日 13:34

小沢さんは見事だと思う。確かな証拠がなければ有罪にできないというが、私が思っている証拠は、証拠など、それこそファンタジーだということです。多くの人が犯人に見立てれば犯人にできると思うし、否定すれば犯人にはならないようにできる(←あくまで私がおもっていることですよ。)。
小沢さんは、この天秤のきわどいところで犯人にならないようにできたのではないのかな。

小沢さんはあっぱれだ。しかし、私は、そちらの世界には入りたくないナァ。
ある政治家が、「法で規制したのでこれで安心ですね。ほんとっ、これからは法に触れることのないようにしていただきたい。」ということをコメントしていた(どこからの情報か忘れた)が、その時、その人の世界が見えた。

私は、(適度に!)ぽけ~としたい(`へ´)/[縁側とお茶]

投稿: BEKAO | 2012年4月27日 19:12

タニー さん:

>その辺を知ってか知らずか、「無実」のプラカードを掲げた"市民"達の写真がマスコミにまで大きく取り上げられているのは何だか気持ち悪いですね。

「無実」ねえ ^^;)
確かに、気持ち悪いです。

投稿: tak | 2012年4月27日 20:11

BEKAO さん:

>証拠など、それこそファンタジーだということです。

建前ではファンタジーではない、ちゃんとしたエビデンスを証拠と定義づけているんでしょうけど、いろいろな前提条件にファンタジー要素は満ち満ちていたりしますしね ^^;)

>ある政治家が、「法で規制したのでこれで安心ですね。ほんとっ、これからは法に触れることのないようにしていただきたい。」ということをコメントしていた(どこからの情報か忘れた)が、その時、その人の世界が見えた。

法に触れさえしなければいいという世界を想定しているんでしょうが、実際の運用はかなりユルユルで、多少は法に触れても大丈夫で、目に余ると取り締まられるというのが、この国の現状のようです (^o^)

投稿: tak | 2012年4月27日 20:17

判決文はなかなか面白かったそうで、解説がありました。

検察側には、素人判断と揶揄された審査会を適法としながらも、私意的な資料で誘導してはいけないと、釘をさしてます。

小沢側には、推論とされた犯罪を認定しましたが、証拠がないので無罪としています。罪は認めるけど罰は与えない、というわけです。

どちらも上告するなよ、という意図を込めたのかもしれませんね。

投稿: vagari | 2012年5月 1日 02:41

vagari さん:

判決文はあちこちで支離滅裂と批判されてますが、案外ウルトラC のボケ技だったのかもしれませんね (^o^)

投稿: tak | 2012年5月 2日 13:00

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