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2012年5月20日

「PC 定年問題」 の根本的な意味

IT Media が 「PC 定年問題」 というのを論じている。その中には、企業でも Ultrabook を活用すべきだとか、Windows XP ではセキュリティ的に限界だとかいうトーンの記事が満載なのだが、私の実感としては、野放図に使い続けた Windows XP マシンは、もう使い物にならないということでしかないと思っている。

私が関係している中小企業では、今でも Windows XP マシンを使っているところが多い。私としては、XP でも上手に使い続ければまだまだ十分に使えると思っているのだが、彼らの PC の多くはもう、使い物にならない状態だ。何しろ、動作が遅すぎるのである。

起動するまで延々と 5分以上待たされる。下手すると 10分ぐらいかかるのもある。

起動しても、プログラムが立ち上がるまでにまたしても延々と待たされる。さらにプログラムが立ち上がっても、一つ一つの動作が異常に遅い。フリーズしてしまったのかと疑い始めた頃に、ようやく反応する。

私なら到底耐えられないほどの遅さである。

この異常な重さを解消するには、デスクトップに置かれた山のようなファイルをきちんと整理し、デフラグをし、あちこちに溜まった屑ファイルを削除し、プリインストールされてはいたものの、一度も使ったことのないアプリケーションをアンインストールし、それでもダメなら、OS を再インストールしてやらなければならないだろう。

そんなことをするぐらいなら、PC そのものを買い換える方がずっと手っ取り早い。しかし、私はそれを勧めるのに躊躇する。

彼らの多くは、速くなった PC を使ったとしても、その投資に見合っただけの効率アップが得られるかどうか、疑問なのだ。もしかしたら、今のままのトロッとしたスピードで十分なのかもしれないのである。時速 40km/h しか出せない人にスポーツカーを運転させてもしょうがない。

私は、多くのユーザーにとっての「PC 定年問題」とは、個々のマシンのアップデートではなく、「PC というデバイスの定年」を意味するのではないかという気がしている。

近頃私は「PC を買い換えろ」と勧めるなんて無意味と気付いたので、「どうせまともに使いこなせていない PC なんか、さっさと見切りをつけて、iPad にしちゃいなさい」と、あちこちで言っている。

 

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コメント

その症状、心当たりあります。
昨年、私の両親の家等のPCで気付いたのですが、XPの初期の頃のハードウェアはメモリが 256mb のものが結構あり、これがむちゃくちゃにノロい原因です。メモリに入りきらなかったデータがHDDと行ったり来たりするので、ずっとHDDがカリカリ言ってます。
こういうPC2台でメモリを1GBに替えたら、快適になりました。もちろんメーカーの保証対象外ですが、今さら関係ないだろうし、数千円の投資でかなりインパクトがあります。
むろん、これでもまた時代遅れになるのは時間の問題なんでしょうけど、iPadを使ってもらっても同じことになるカモ。

投稿: きっしー | 2012年5月21日 17:59

きっしー さん:

そうか、メモリーの問題ですか。

でも、やっぱり iPad にする方がいいですよ。
最近、私の周りでそれが実証されつつあります。

年寄りたち、何とか使いこなしてます。

投稿: tak | 2012年5月21日 20:37

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