大徳寺納豆という不思議な食べ物
今週京都に出張した時、ふとした気まぐれで「大徳寺納豆」というものを買った。大徳寺の前の土産物屋にあったので、ちょっと気になってしまったのである。
「甘納豆とは違うの?」と聞くと、店のおばちゃんが「あぁ、甘納豆とは全然ちゃいます。だから、食べはるときは、バコォ食べたら、あきまへん。おえぇ! なりまっせ」と言う。自分の店の売り物について「おえぇ!なる」なんていう人に初めて出会った。それでかえって、ますます気になって、試しに一袋だけ買ってみたのである。
そして、買ったはいいが、バッグにしまったまま忘れてしまっていて、今日になって思い出した。開けてみると、ビニール袋になんだか黒っぽい塊がボロボロ入っている。見た目としては、決して旨そうなものじゃない。ウサギのうんこみたいである。
だが、店のおばちゃんの「寺の坊さんの夏のタンパク質と塩分補給源で、暑くて疲れはった時なんか、これ一粒食べはると、元気出ます」という言葉を信じ、そして「バコォ食べたら、あきまへん」という言葉を思い返して、恐る恐る一粒食べてみた。
うっ、しょっぱい! そして次の瞬間、酸っぱい。しょっぱさと紫蘇っぽい酸っぱさが口の中で広がる。決して「旨いもの」ではない。しかし、旨くはないが、不味くもないのである。妙に体に馴染むのである。確かに、暑い夏の日の夕暮れ時、一粒食べるといいかもしれない。
さらに、おばちゃんの言葉を思い出した。「御飯のおかずにもなりますし、お茶漬けに入れはってもいいですよ。お酒好きな方は、おつまみにしてはる方もおいでです」
なるほど、そうかも知れない。梅茶漬けのバリエーションみたいな風味になるだろうし、日本酒に合うだろう。案外乙なものかもしれない。
これからしばらく、ちまちま食べてみようと思う。夏バテしないかもしれない。
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コメント
おお!これは興味津々!これは究極のアスリート食かもしれませんよ!
それはさておき、ごはんにも合う、お酒のつまみにもグッド、夏の行動食にも最適と聞いちゃ、見過ごせません!豆パワーってやつですかね。
調べたら、東京では、高島屋の京都コーナーか、紀伊国屋にあるということ!
都心に出たら、忘れずに買ってみます!
まじに、これはブレイクするかも(こういうギョーカイ人ぽい言い方、イヤダナ~)ですね。
投稿: 荒川自転車研究所・萩原です | 2012年7月14日 21:22
荒川自転車研究所・萩原です さん:
>おお!これは興味津々!これは究極のアスリート食かもしれませんよ!
はい、確かに、今日 500km の道のりを運転して帰ってきて、ぐったりしている時に 1粒食べたら、ちょっとしゃっきりしました。
本当に、いいかも。
投稿: tak | 2012年7月14日 21:37