音声認識の私的状況
iPhone や iPad では既に音声認識システムが採用されている。iPhone 4S では Siri が搭載されて、今では日本語で話しかければ iPhone がそれに応えてくれるまでになっている。私の手持ちはその一世代前の iPhone 4 なので、Siri は利用できないが、音声認識システムを使うことはかなりの高レベルでできる。
例えば Google アプリでは、キーワード入力を音声で行える。また、「音声認識メール クラウド」という、わずか 85円の有料アプリでは、iPhone に向かってしゃべった内容が即座にテキストとして表示される。例えば 「来週の水曜日、渋谷で待ち合せ」と語りかけて Calender と連動させれば、その予定がスケジュールとして入力される。
この音声認識の精度はかなりのもので、少なくとも私の場合は、別に意識してはっきりとした口跡にしなくても、ごく普通に語りかければ、よほどのことがない限り、きちんと認識してくれる。なかなかのスグレモノなのである。
ところが、せっかくのこの優れたシステムを実際に利用するという場面には、なかなか恵まれないのである。電車内やコーヒーショップで、iPhone に向かって語りかけるというのは、よほどのあつかましさがなければできない。多くの人がいるオフィスでも、急になにやらブツブツとしゃべり始めるというのは、はばかられる。
出張先のビジネスホテルなら、他に誰もいないので OK のはずだが、それでもつい慣れで、指先で仮想キーボードを叩いてしまい、「あ、そういえば、音声認識もできるんだった」 と、後で気付いたりする。
私の場合、せっかくの優れた機能も宝の持ち腐れ状態だが、本当に音声認識をフルに利用したいケースがある。それは運転中のカーナビ操作だ。
私の車のカーナビはパイオニア製の純正品で、音声認識機能付きである。ところがちょっと古いせいもあって、認識の精度が悲しくなるほど低い。「お出かけ」 というボタンを押すと、「どちらへお出かけですか?」と、カーナビが聞いてくるのだが、かなり意識してはっきりとした音声で答えても、まともな認識をしてくれることはまずない。
例えば「早稲田大学」と言うと、「波照間飛行場」なんていうとんでもない認識をしてくれる。それだけではない。「集英社」と言うと「首里城」と受け取られ、「戸隠神社」と言うと「諏訪之瀬島」と返される。このカーナビは、私をよほど南の島に連れて行きたいみたいなのである。
運転中のカーナビほど、しっかりと音声認識をしてくれることを望むものはないのだが、残念ながら使い物にならないのである。私のカーナビが iPhone ぐらいに気の利いた音声認識をしてくれたら、本当に楽なのだが。
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コメント
南の島へ連れて行きたがるカーナビに感動しました。
きっとファジー認識機能を搭載し、「本当に必要な行き先」を考察してくれる未来型の人工知能なのでしょう。
投稿: kanata | 2012年9月11日 00:49
kanata さん:
私にとって、南の島が 「本当に必要な行き先」 ということですか (^o^)
投稿: tak | 2012年9月11日 13:55