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2012年9月15日

相撲が始まってたなんて、知らなかった

ふと気付くと大相撲が始まっていて、既に中日が近いのだった。だが私の周囲では、大相撲の動向に注目している人が一人もいない。いったいどこで場所が開かれているのかも、気にする人がいない。あまりに遠い世界のできごとのようなので、九州辺りでやっているのかと思ったら、「大相撲秋場所」と言って、両国国技館で開かれているのだった。

大相撲というのは、注目して見ていると結構おもしろいところがないわけじゃない。あの攻防はかなり理詰めなところがあって、勝負の分かれ目が明確にわかったりする。しかしどうも、今の世界のリズムに合わない。

スポーツでもないし、伝統芸能でもない。どうにも中途半端な見世物になってしまっていて、共感たっぷりに見入ってしまうということができない。財団法人相撲協会というところの運営も、どうにももっさりしていて、魅力的なコンセプトが打ち出されていない。

これでは人気が落ちるのも無理もない。今の日本で小学生にアンケートをとったら、「将来はサッカー選手になりたい」と答える子はクラスに何人もいるだろうが、「よぉし、俺も強い相撲取りになって、一旗揚げてやろう」なんて思う子供は、100人に 1人もいないだろう。

相撲は今、「カッコ悪い競技」になってしまっている。相撲が強くても、女の子にモテない。だから、誰も相撲なんてしたがらない。これでは、モンゴルだのロシアだのから来た力士に席巻されるのも道理である。

実は、柔道もそんなようなところがある。日本では柔道で強くなっても、女の子にモテない。だから、柔道人口は減るばかりである。翻って、ヨーロッパでは柔道着をぶら下げて道場に通うのが、「カッコいい」と見られるようになっている。それで、柔道人口は日本の比じゃないほど増えている。これでは、日本柔道は勝てない。

どうやら、ぼってり太って腹の出た体型の選手の方が強いという種目は、トレンドから外れているようなのだ。柔道なんか体重別の種目になっているのに、日本の選手は減量して有利な階級でやろうという発想があまりないようで、腹の出た体型の選手が多い。

さらに相撲なんか元々無差別級だから、みんなできるだけウェイトを増やそうとして食っちゃ寝ばかりするから、極端な体重の力士ばかりになってしまった。相撲の勝負なんてほとんどが数秒で終わるから、瞬間的なパワーが優先されて、持久力は軽視される。それで、あんなにアスリート体型がいない競技になってしまった。

相撲や柔道を復興させたかったら、もう少しカッコいい競技に再構築しなければならない。

 

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コメント

それにしても、大相撲とプロ野球への関心を失うと、新聞のスポーツ欄というのは読むところが少なくなりますね……。おまけに我が家と来たらサッカーも興味ないので、なおさらです。スポーツ紙はそれでも競馬欄があるからまだいいんですけど。

投稿: 山辺響 | 2012年9月20日 10:48

山辺響 さん:

>それにしても、大相撲とプロ野球への関心を失うと、新聞のスポーツ欄というのは読むところが少なくなりますね……。

まさに。
野球と相撲は見ていると、あの 「間延び感覚」が共通しているように思われます。
トイレに行ける時間が、たっぷりあるという感じ ^^;)

投稿: tak | 2012年9月20日 11:39

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