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2013年3月 7日

すっかり 「過去の人」 になってしまった小沢さん

小沢一郎さんもすっかり過去の人になってしまったものである。

フジテレビ系「新報道 2001」の最新世論調査で、「生活の党」の支持率が、国民新党、新党改革と同じく 0%だったんだそうだ(参照)。社民党(0.4%)をも下回ったんだから、ひどいものである。

「フジテレビ系の世論調査なんて、信用できない」という向きもあるだろうことを、彼らもしっかりわかっているのか、この記事には共同通信が先月 23、24日に実施した世論調査の結果も紹介されていて、この時も生活の党は、社民党の 1%を下回る 0.8%だったんだそうだ。

で、生活の党の落選議員からは、「小沢氏をマスコミに露出してアピールすべきだ」という意見が多く出ているというのである。この人たち、わかってないなあと思う。小沢さんはマスコミ受けする人じゃないのだよ。露出すればするほど逆効果である。

この人、これまではあまりマスコミに出ないで(どっちかというと、隠れてばかりいて)、周りが勝手に大物扱いしてくれることによって、世間には大物だと思わせていたのである。自分からしゃしゃり出てしまっては、これまでの虚像が崩壊するばかりだ。

私は 7年近くも前に「小沢一郎って、本当に大物?」という記事の中で、彼の「大物性」に根本的な疑問を投げかけている。今でも基本的な考えは変わっていないから、核心部分を引用する。

(前略)実は「大物」なんかじゃなく、(自民党の)田中派から竹下派に続く歴史の中で、じいさんたちに可愛がられて、楽屋裏の重要ポストをあてがわれ、背後のじいさんたち(とくに金丸さん)の威光で、強引に物事を進めた経験があるというだけのことなんじゃあるまいか。

あの頃の世の中は、政治の世界に限らず、実力者といわれるじいさんのお気に入りになれば、大抵のことはできたのである。「お前の好きなようにやってみな。何かあったら、わしが出てって口きいてやるから」ってなもんだ。

こうした構造があって、周囲としても、下手に逆らうとややこしいじいさんが出てきてやっかいなことになるとわかっているから、逆らわなかったのである。

だから、後ろ盾の効かない表舞台に立ってしまうと、物事をスムーズに進めるための方法論というのを持ち合わせていないのではないかと思うのだ。この人、じいさんを相手にするのは得意でも、年下を相手にするのは、基本的に下手なんだろう。

しかし、今や、じいさんのほとんどはあの世に行ってしまって、苦手な年下ばかりの世の中になったのだ。以心伝心で通じる相手を引き寄せて、手下にしてしまうという手法は、もはや通用しない。

というわけで、小沢さん、ようやく等身大の存在になったということだと思うのである。何しろ、いくら周囲が大物扱いしても、自民党を飛び出してからというもの、この人のやることなすこと、全部裏目に出てしまっているのだから、政治家としての将来を見通す目のなさというのも、既に明らかになってしまった。

一部では「理念型の政治家」なんて言われることもあったが、それがとんだ見当違いで、「票のためなら節操なく心変わりする人」というのもバレバレになってしまったので、今となってはもう、アピールポイントが何もなくなってしまった。

それにしても、「支持率 0%」というのもひどいなあ。本当に「生活の党」という回答がゼロだったんだろうか。それとも、0.03%ぐらいだったのを切り捨てたんだろうか。いずれにしても、「あ、そういえば、そんな党もあったんだっけかね」程度の存在になってしまったのは確かである。

 

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

未来の党からの流れがちょっと…
(´・_・`)
(既に何度かコメントさせていただいてますが、
 実は元hiroyukiです(/ω\)ハズカシーィ)

投稿: ひろゆき | 2013年3月 7日 22:12

 無知を晒すようで恥ずかしいのですが、「そんな党あったっけ」というのが文字通りの感想です。
 この記事を見て検索してみて初めて、小沢さんの所属する党がそんな名前に変わっていたことを知りました。

「日本未来の党」までなら、かろうじて聞き覚えがあったのですけどね……。正味のところは「国民の生活が第一」から、どことどう融合して何になったんだっけという認識でした。
 実は案外、似たようなレベルの人が多かったのかもしれません。

投稿: kanata | 2013年3月 7日 23:16

ひろゆき さん:

>未来の党からの流れがちょっと…

私は、「国民の生活ななんちゃら」 あたりからの流れが、まともには思われません。

>実は元hiroyukiです

そりゃ、言われなくてもわかりますよ (^o^)

投稿: tak | 2013年3月 7日 23:59

kanata さん:

>「日本未来の党」までなら、かろうじて聞き覚えがあったのですけどね……。正味のところは「国民の生活が第一」から、どことどう融合して何になったんだっけという認識でした。

損害保険会社や銀行も、どことどこがどうくっついたんだかわからなくなっちゃいましたが、「生活の党」は、「りそな銀行」よりひどいですね ^^;)

投稿: tak | 2013年3月 8日 00:03

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