POS レジは敵と気付いた
時々スーパーに買い物に行くといつも思ってしまう。「この店内の陳列棚の少なくとも 6割以上には、全然興味ない品物が並んでる。こんなもの、一体誰が買うんだろう?」
あの変てこなスナック菓子、訳の分からないレトルト食品、着色料たっぷりのハム、多種多様のカップ麺、ちっとも清涼な気がしない清涼飲料水、怪しい名前の調味料、趣味の悪いパン、合成洗剤、クエン酸さえあれば必要のない各種「住まいの洗剤」等々……。あるだけ邪魔とさえ思えるものばかりだ。
ここ何十年もずっと同じことを思い続けてきたが、最近になって忽然と疑問が晴れた。当たり前のことに気付いたのである。「そうか、何のことはない。売れるから陳列されてるんだ。これらの商品は、信じられないことに、売れてるんだ!」
恥ずかしながらずっとビジネス社会に関わってきて、気の利いた小売店は POS レジで売れ筋を綿密に分析し、最も効率的な売り場構成を考えた上で商品を陳列していると、常識として知っているのである。しかし自分がスーパーに買い物に行くと、そうした知識がどこかにすっ飛んで、単なるプリミティブなおっさんに変身していたのだ。ここ何十年も。
よく考えれば、いや別によく考えなんかしなくてもごく常識的に考えれば、スーパーで売られているものは、大抵はちゃんとした「売れ筋」なのである。私と我が家が、たまたまそれらの売れ筋にちっとも興味がないだけだったのだ。
これって何かに似ている。そうだ。ベスト・セラーと雑誌とコミックスしか置いていない街の本屋と同じだ。ヒット・チャートに登場するような CD しか置いていない街の CD 屋と同じだ。どうやら巷では売れているらしいけど、私は買う気がしない商品ばかりである。
こうしてみると消費者は「フツーの店でフツーの買い物して、フツーのサービスを受けたかったら、ゴチャゴチャ言わずに、みんなと同じものを買いな」と強要されているわけだ。「お前たちの欲しいものなんて、全部 POS レジで把握済みなんだから」という誤解のもとに。
どんなふうに誤解なのかは、そういえば、8年も前にちょっと書いていたのを思い出した。「欲しい商品が買えないパラドックス」という記事だ。
そうか、POS レジって、いずれにしても、あれは私の敵なのだな。小売店があんなものに頼ってマーケティングしているうちに市場はどんどん同質化して、マイナーだけどこだわりがあるというタイプの消費者は、街で買い物できなくなってしまう。
なるほど、ロング・テールのネット販売が成長するわけだ。
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コメント
レトルトカレーは意外と奥が深いのです
(´・ω・`)
投稿: ひろゆき | 2013年3月31日 00:13
ひろゆき さん:
う~ん、ごめんなさい。
レトルトカレーって、ここ10年以上、食べたことがありません ^^;)
投稿: tak | 2013年3月31日 14:16