「メガソーラーに暗雲」なんだそうだが
IT media ニュースが「メガソーラー暗雲 売電申請の 7割、門前払いも」と報じている。建設計画が集中する北海道で、北海道電力の送電網に接続できる容量に限界があるため、売電申請が受け入れられない可能性があるというのである。
これに対して、「高めの買い取り価格の設定で売電申請の殺到を招いた制度上の問題を指摘する声もある」とのコメントも記されているが、電力会社が「コンペチター」の作った電力を高い金で買い取りたくないので、技術的な問題を隠れ蓑にして、拒否しているとみることもできる。
私自身は何度か書いているように(参照 1、参照 2)、メガソーラーはちょっとした「邪道」で、太陽光発電の本来の姿は、「自分のところで消費する電力は、できるだけ自分のところで作る」という、分散型発電だと思っている。せっかく発電を分散できるのに、メガソーラーなんか作って集中型にしてしまったら、またぞろややこしい利権が発生する。
というわけで、メガソーラーもあってもいいが、基本は各家庭の屋根や事業所の屋上などに設置する小型の太陽光発電パネルが、津々浦々に普及することが大切なのだと思っている。
私は何も、太陽光発電だけで電力需要を賄えと言っているのではなく、日本各地に分散した多数の太陽光発電設備で需要多くの部分を賄えば、電力会社が原発をもつ必要はなくなるだろうと言っているのである。太陽光発電は不安定で使い物にならないという人もいるが、それは技術的には蓄電技術で解決済みのことだ。
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コメント
「電力会社が 「コンペチター」 の作った電力を高い金で買い取りたくないので、技術的な問題を隠れ蓑にして、拒否しているとみることもできる」の部分ですが、
大手電力会社、多発する太陽光発電事業者への電力買取拒否の実態 再生エネ普及の壁に
という記事がありました。投稿者のところにURL入れてあります。Googleで「再生エネ 買い取り」で検索してもヒットするかも。
投稿: 山辺響 | 2013年5月28日 10:00
山辺響 さん:
情報ありがとうございます。
そんなところかと思っていましたが、電力会社はかなりあこぎですね。
昔から地域独占で競合もなくやってきたので、そんな体質になってしまったのかなあ。
投稿: tak | 2013年5月28日 13:40
筆者の「メガソーラーもあってもいいが、基本は各家庭の屋根や事業所の屋上などに設置する小型の太陽光発電パネルが、津々浦々に普及することが大切」という意見に同感です。
メガソーラーという文脈から、太陽光発電自体の問題に置き換えられる懸念があります。昨年に大飯を稼働させてしまった関西電力には、すでに原発一基分相当の太陽光発電実績があるともいいます。
あと、IT Media ニュースではなく産経新聞ですね。
投稿: 通りすがり | 2013年5月30日 10:40
通りすがり さん:
レスが遅れすぎというほど遅れてしまいました。すみません。
めがそーらーの、単なる制度上の問題が、根本的な問題のごとく語られる方に誘導されているという気さえします。
それから、確かに元ネタは産経ですね。
投稿: tak | 2013年6月27日 08:57