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2013年5月 1日

「個人ニュースサイト」の時代は終わりつつあるようだ

3~4年ぐらい前までは、このブログや本宅サイトの記事に、突然ものすごいアクセスが集中することがよくあった。

一体どうなっているのかと調べると、いわゆる「個人ニュースサイト」やブックマークからのリンクで飛んでくることがとても多い。調べのつかないのは、多分テレビか何かのクイズ問題の影響でググッた結果、ウチの「森と林の違い」なんかに飛んでくるのがほとんどと思われる。

ところが最近、「突然のアクセス集中」という現象がめっきり減った。その理由は、最近の私の書くネタがいわゆる「ウケ狙い」からずいぶん離れて、ちょっと小難しい方面に向きがちであることだと思っていた。

個人ニュースサイトやブックマークに取り上げられやすい記事には、明らかに一定の傾向があって、トリビアっぽいものか、ちょっとオタクっぽい IT ネタ、そして釣りっぽいまでの政治ネタというのがウケる。一時は「疑似科学ネタ」が一世を風靡したが、今は廃れ気味だ。

「自分としては渾身の力を振り絞って書いた記事」というのは、個人ニュースサイトやブックマークのアンテナ周波数には全然合わないようで、ほとんど取り上げられない。ところが、ふと息抜きでトリビアっぽい記事を上げると、途端に取り上げられて、その影響で急にアクセスが増えるということがよくあったのである。

それで自分としては、「ブロゴスフィアの主流から外れたブロガー」と自己規定してきた。5年ほど前に「ブログの影響力の低下」が話題になった時、私は 「ブログの影響力は捨てたもんじゃない」と題して次のようなことを書いた。

ブログの影響力の低下というのは、実は、ブロゴスフィアで注目されるトピックが、あまりにもこの世界に最適化されすぎているからじゃなかろうかという気がする。ブロゴスフィアの主流と世間との間に、ズレが生じているのかもしれない。

こんな言い方をすると、もしかして反発があるかもしれないが、あちこちでブックマークされまくりのアルファブロガーの記事よりも、ブロゴスフィアではあまり注目されていない極私的ブロガーの記事の方がずっと面白かったりする。

近頃「個人ニュースサイトの衰退」が話題になっていることを知った。私は急激なアクセス増加がめっきりなくなった原因が、「自分がニュースサイトに取り上げられにくいテーマの記事ばっかり書くから」と思っていたが、実はニュースサイト自体が衰退しているのだと初めて知った。

7年近く前に "「個人ニュースサイト」 をどう捉えるか? " という記事の中で、私自身は個人でニュースサイトみたいなことを運営するのにあまり興味を感じられないというようなことを書いたが、今や、これまで運営してきた人たちも息切れしてしまいつつあるのだろうか。

いずれにしても、7年も経ってしまえばインターネット界隈の環境も変わってしまうし、衰退するのも当たり前かもしれない。個人的にも、ニュースサイトからのリンクでアクセスしてくれた人のリピート率なんて微々たるものだから、衰退しても別に痛くも痒くもないしね。

*注: ちなみに私としては、「個人ニュースサイト」 という言い方は不適切で、「クリッピングサイト」 と言うべきだと思っているが、ここは心ならずも世間の用法に従っておいた。

 

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