「仕事が趣味」 と 「趣味が仕事」 の違い
「趣味は?」と聞かれて、「仕事が趣味です」と答える人がいる。昔はそう答えるのはオッサンと相場が決まっていたが、最近は女性でもそんな風に答える人が増えた。しかも、割とさっそうとしたキャリアウーマン風に多い。
私は「仕事が趣味です」と答える人に関しては、かなりネガティブなイメージをもっている。偏見かも知れないが、大抵は単なるワーカホリックでしかなくて、話をしてもつまらないし、仕事のレベルをみても大したことはないと思っている。
この考えは昔から変らないが、「趣味が仕事」と答える人に関しては、「仕事が趣味」という人とは全然別の受け取り方をしなければならないということに、最近になって気付いた。「趣味で仕事してる」という人の中には、とてもクリエイティブなタイプが多い。仕事を通じての視野も広くて、決して「無趣味」というわけではないのだ。
「趣味でやる仕事」というのは、やたらと「いい仕事」になったりする。何しろ元々が「趣味」であるだけに、報酬よりも自分で納得することの方が大切だから、市場や発注者が求めるレベルなんて軽くクリアして、それより遙かに質の高い仕事をしないと、自分の気が済まない。
最近中国を発信元としたハッカー被害が急増していて、政府機関や大手企業のサーバに侵入して機密情報を盗み出すプログラムのほとんどは、中国から送り込まれているらしい。
一説によると、中国人のハッキング・プログラムの組み方は、かなり乱暴なのが特徴なんだそうだ。日本人のハッカーはプログラムにも美しさを求め、対象とするシステムに入り込むにも洗練された侵入方法にこだわるが、中国人ハッカーの侵入方法は、例えばドアをハンマーで叩き壊すような、あるいはダイナマイトで破壊するようなやり方だという。
想像するに、これは民族性の違いもあるだろうが、日本人ハッカーは趣味でやるから「高いレベルの自己満足」を求め、中国人ハッカーは仕事(おそらく国策的事業の下請け)でやっているので、プログラムに美しさまで求めるという発想がないからということもあるのではなかろうか。
変な例を出して説明してしまったが、とにかく「趣味でやる仕事」というのは、なかなか馬鹿にならないのである。究極の仕事術は「公私混同」にあるとまで、私は思い始めている。
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コメント
いつも楽しく拝見させて頂いております。
Sennaです。
ご指摘の件当たりです。
このご時世、プログラミングは中国にオフショアで出すことが多いのですが、酷いできです・・・(涙)
本当に美しさがない~
と言うか、読みにくい・・・
投稿: Senna | 2013年6月 4日 05:31
Senna さん:
私はプログラミングに関してはまったくの素人で、「そういうものなんだろうな」と思うしかありませんが、アパレル製品の品質から推しはかると、わかるような気がします。(下記リンク参照)
https://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2008/06/post_ae14.html
投稿: tak | 2013年6月 4日 21:27