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2013年7月 4日

名刺入れというものを買った

近頃、「名刺入れ」という小物がオシャカになってしまって、新しいのを購入した。それまで使っていたのは、大昔に繊維関連の記者をしていた頃に、某デザイナー・ブランドの記者会見で記念に配られたもので、多分 30年近く使っていたものだ。さすがにモノはいいらしく、結構長持ちした。

先日岡山に出張した際、夕方ホテルに入る前に、「この際、名刺入れを買ってしまおう」と思ったのだが、名刺入れというのを自分で買ったことがないので、どんな店に行けばいいのかわからない。ちょっとした小物屋を覗いても、可愛らしい財布みたいのしか置いていない。

そこで駅ビルの案内所のおねえさんに「名刺入れとか売ってるお店は、この駅ビルにありますか?」と聞いたところ、「ございます」と、2店紹介してもらった。同じフロアで隣同士の、紳士小物関係の店らしい。

で、さっそく見に行ったら、どちらも思った以上に「オッサレー」な店で、いわゆる「スノッブ」な小物が上品に並べられている。一方の店で名刺入れを見ると、一番安いのでも 6,700円とかの値段だ。

「やべぇなあ」と思っていると、店員が「名刺入れをお探しですか?」なんて言って近づいてきて、別の名刺入れを「これなんか、上質の革を使っていまして……」と勧めてくる。「それは、おいくら?」 聞くと、「7,400円です」 という。いやはや、6,700円でたじろいでいる男に向かって、よくまあ、そんなもの勧めるわ。

早々に隣の店に移ると、こっちはさらに高い。最低が 7,000円代で、それ以下はない。私は持ち物にステイタスを求める趣味はないので、「探す店を間違えた」とばかりに、そのフロアから逃げ出した。

エスカレーターに乗りながら iPhone を取り出し、試しに Amazon で「名刺入れ」を検索してみると、ほとんどは 2,000円以下である。アルミ製なんて、1,000円以下だ。しかし私は、あのアルミ製の名刺入れというのだけは、どうにもしっくりこない。豚や牛には誠に申し訳ないが、財布と名刺入れとベルトと靴だけは、革製にさせていただきたいと思う。

ふと気付くと、私のご贔屓の「無印良品」のショップがある。「なんだ、初めからここで買えばよかったんだよ」と安心して飛び込み、何の迷いもなく 2,980円の名刺入れを買った。シンプルなデザインで、作りはしっかりしている。これで、最低でもあと 15年は使えるだろうし、15年後は、もう名刺なんか使わないだろう。十分満足である。

それにしても、名刺入れ如きに 6,000円以上も出すという人がフツーに存在するというのが、ちょっと驚きである。まあ、私がこれまで使っていたのは、多分 1万円以上の代物だったんだろうけど。

 

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コメント

名刺入れというものは、相手の目の前で取り出して、その上で相手の名刺を受ける道具のようなので、人によっては見栄えがよければ、七千円でも惜しくないんでしょうね。

私は名刺入れにはそんなに出せません。何しろ百均の五本指靴下を愛用しているくらいですから。

投稿: ハマッコー | 2013年7月 5日 02:22

ハマッコー さん:

なるほど、こういうのって、「見栄張りグッズ」なんですね。

還暦過ぎて初めて知りました。
(見栄張る習慣がないもので ^^;)

投稿: tak | 2013年7月 5日 18:47

高級名刺入れの存在は、takさんやハマッコーさんのような方に差し上げるプレゼントを考える場合に役立ちます。

投稿: emi | 2013年7月 6日 03:07

emi さん:

そうか、ギフト需要でしたか。なるほど。

投稿: tak | 2013年7月 6日 20:11

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