« 最近の仕事のはかどり加減について | トップページ | 道路標識が英語表示に変更されることを巡る冒険 »

2013年8月25日

「20年に 1度の大雨」から「経験したことのない大雨」に

ちょっと前までは、大雨による災害があると、ニュースでは「10年に 1度」とか「20年に 1度」の大雨という表現がよく聞かれた。当時はそんな言い方が、なんとなくしっくりきたのである。それほどの前代未聞に近いような大雨なのだから、まったく違和感はなかった。

しかしそれが繰り返されるようになると、「おい、ちょっと待て」と言いたくなるのも人情である。10年とか 20年に 1度の大雨が、毎年毎年、しかも複数箇所で発生するんじゃ、洒落にならない。ニュースそのものがナンセンスになる。

ちょっと前まで「10年か 20年に 1度」というレベルだった大雨が、最近では当たり前にしょっちゅう降るようになったということのようなのである。それだけ、気象が極端になっているのだ。このブログでは何度も書いたが、「温暖化」とはまんべんなく暖まることではなく、「極端化」するということにほかならない。

それで最近は、大雨のニュースでもレトリックに苦心するようになった「経験したことのない大雨」というのは、今月初めの秋田や岩手で降った雨だが、その後すぐに、山陰や北九州でも同じレトリックの雨が降った。さあ、こんどはどんな形容詞を使えばいいのか、マスコミも大変だ。

そのうち、「経験したことのない大雨」が、「いつもの豪雨」になってしまいかねない。大雨だけではなく、気温 40度越えだって当たり前になってしまうのだろう。我々が「快適さ」を求めて、CO2 をどんどん出しまくった結果が、このとんでもない異常気象になって現われているのだから、皮肉である。

異常な気象がこれ以上進展しないようにするためには、必要以上の快適さを求めないライフスタイルに転換するしかない。それはそんなに難しいことじゃない。私は自宅ではできるだけエアコンを使わないことにしている。

震災以後、一昨年と昨年は、一度もエアコンを使わなかった。今年はあまりの暑さで仕事にならないので、つい使ってしまったが、それも 4回だけである。35度以下では使わないことにしている。それでも、なんとかなる。

 

|

« 最近の仕事のはかどり加減について | トップページ | 道路標識が英語表示に変更されることを巡る冒険 »

自然・環境」カテゴリの記事

コメント

Twitterで誰かが「『プチ豪雨』なんて本末転倒なネーミングが出てくる」と書いていて笑ってしまいました。いや、冗談じゃないですね……。

投稿: 山辺響 | 2013年8月26日 13:52

山辺響 さん:

豪雨が当たり前になると、その一歩手前が「プチ豪雨」ですか ^^;)

投稿: tak | 2013年8月26日 21:57

驟雨が正解でしょうが、なまじ 平仮名で「しゅう雨」と書かれるより 「プチ豪雨」のほうが しっくりきますねぇ。

といったら 「プチゆとり世代」とでも 呼んでもらえるでしょうか(笑)

投稿: Sam_Y | 2013年8月27日 20:39

Sam_Y さん:

>なまじ 平仮名で「しゅう雨」と書かれるより 「プチ豪雨」のほうが しっくりきますねぇ。

ニュースでは、「驟雨」 なんて趣きのある言葉は出てきませんから ^^;)

「プチ豪雨」 なら、バラエティ番組で使えるかも。ただし被害がない場合に限って (^o^)

投稿: tak | 2013年8月29日 20:18

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「20年に 1度の大雨」から「経験したことのない大雨」に:

« 最近の仕事のはかどり加減について | トップページ | 道路標識が英語表示に変更されることを巡る冒険 »