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2013年9月23日

新幹線の 500系車両はどこに消えた?

「新幹線の 500系車両って、どこに行ってしまったんだろう?」 と気になっている。最近は出張で東海道新幹線の「のぞみ」に乗ると、ほとんど断面が四角っぽい N700系で、一時多かった円形の断面の 500系と、その系統のデザインはまったく姿を消してしまっている。

どうしてそんなことが気になるのかというと、500系というのは乗り心地最悪で、「なんとかしてもらいたい」と、ずっと思っていたからだ。超ロングノーズの一見して「カッコいい」デザインだったが、断面が円に近いので、窓際の席に乗るとものすごい圧迫感だったのである。天井も低くて、ちょっと大きめの荷物は網棚に入らなかったし。

500系が全盛の頃は、新幹線の指定席を買う時は、「通路側」にするのが必須だった。窓際は狭苦しいし、3列シートの真ん中も当然避けたい。そうなると、通路側しか選択の余地がない。つまり座席の 60%は、乗客に苦行を強いるのである。

みどりの窓口では「どうしましょう、次の便は窓際しか残っていませんが、次の次にしますか?」なんて聞かれたものである。JR でも乗り心地の悪さは十分承知していたようなのだ。このあたりのことは 2004年 3月 10日の記事にも書いてある。

実際には、この記事を書いた時に乗ったのは当時の新型、700系だったので、窓際の席でも狭苦しさに悩まされることはなかった。この日、広島駅でホームの両側に 700系と 500系が並んで停まっていたので、写真に収めた。一見して 500系の狭苦しさがわかる。(詳しくはこちら

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カッコ良く見えても、乗り心地最悪の 500系は、さすがに長続きしなくて、ネットで調べてみると、今は JR 西日本の路線の一部で細々と運用されるだけになってしまったようだ(参照)。さもありなん。

9年前にこの記事を書いた時、リアルの知り合いの 1人に 「tak さん、時々どうでもいいことを書くよね。新幹線をわざわざ写真に撮って並べてアップするなんて、よくやるよ」 と、嫌味を言われた。

確かに私には、フツーの人にはどうでもいいことにこだわる傾向はあるが、この記事に関してそんなことを言われるのは、かなり心外だった。「とんでもない、これはとても重要なことだよ」と反論したのだが、彼には全然通じなかった。

500系車両が不評のあまりほとんど姿を消した今、「どうでもいい話なんかじゃなかったということは、結果が雄弁に物語っているでしょ」と言ってやりたいのだが、最近は彼と会う機会がないのが残念である。

 

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コメント

こんにちは。
JR西日本管内にいるので、今でも500系はよく見ます。
500系の居心地云々というのは多くのビジネスマンが感じていたと思いますが、このこととのぞみの運用から外れたこととは直接関係ないようです。500系は先頭車両と末端のノーズ部分にドアがなく(そのため、ホーム上の案内も他と異なる)、座席数も700系と微妙に異なるといったことが、JR東海から好ましく思われてなかったようです。走る姿は実に格好いいのですがねぇ。

投稿: hokkaidense | 2013年9月25日 09:33

hokkaidense さん:

うぅむ、要するに、500系は失敗作だったということに関しては間違いないようですね。

いずれにしても、あの居住性の悪さは本当に苦行でした。

投稿: tak | 2013年9月25日 11:39

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