「ネット疲れ」 - 私の場合
私のネット歴はほぼ 24年である。最初に触れたのはインターネットではなく、「イントラネット」という代物で、外資系団体にいた頃、専用線を介してアジア、ヨーロッパ地域のブランチとつながっていた。もっともヨーロッパとは時差があるので、打てば響くようなコミュニケーションとまでは行かなかったが。
それを入り口に、個人的にも仕事上でもパソコン通信を経て、1995年頃にインターネットに至った。当時は ISDN のダイヤルアップで、ものすごく遅くて不便だったが、要するに、その辺の人よりはネット歴がちょっとばかり長いのである。以来、使えそうなデバイスやシステムは人に先駆けて導入してきた。
しかし最近は、もうなんでもかんでも使ってみようなんてことは思わなくなったのである。だってもう、そろそろこれで十分なのだもの。これ以上いろいろなシステムを使う必要もないし、使っても疲れるだけだ。
実際に、ネット関連で私がこの 3年間に新しく始めたことなんて、本当に限られている。Twitter に登録したのは比較的最近のことだと思っていたが、それでも "いつから twitter?" というサービスで調べてみたら、6年近く前の 2007年 12月 4日の登録で、世界では 10,831,382人目のユーザーなんだそうだよ。
Twitter のアクティブ・ユーザーは今、世界で 2億8,000万人いるらしいから、私は最初の 4%に含まれるユーザーである。いや、もっとも、登録は 6年前にしたものの、実際に使い始めたのは 3年半前だった。この間の事情は 「Twitter って、何がおもしろいの?」 という記事に詳しく書いてある。
Twitter を本格的に初めて半年後には、Facebook にも登録したので、これもかれこれ 3年以上のユーザーである。その後はしばらくぐずぐずしていたが、去年の 5月にようやく Facebook ページを開設し、このブログの記事紹介を始めた。この時「Facebook にページをもってみた」という記事で、私は次のように書いている。
Facebook の私のページは、なにしろできたばかりなので、Google 検索にもひっかからない。誰も知らないページを使って、既に少しは知られたと自負している自分のブログの記事を紹介するというのも、まるで本末転倒のような気がするが、しばらく転がしているうちに新しい可能性が見えてくるかもしれない。
ところが、私の Facebook ページに「いいね」してくれているのは、まだ 57人だけで、「新しい可能性」なんて、言うのも恥ずかしいレベルである。毎日 2000ぐらいのアクセスがあるブログの紹介ページにしては、ほとんど「ずっこけ」状態だが、どうにかしようという気にもなれない。だって、ブログには十分なほどの人が来てくれているのだから。
まあいずれにしても、5~6年前までの私が新しもの好きだったことは確かで、しばらくはその余波が続いてきたといえる。ところがここ 1~2年は、無料のクラウド・サービスの利用とかいうお手軽なことを別とすれば、「新しいシステムには、なるべく手を出さないでおこう」なんて思っている。我ながらずいぶん「枯れて」しまったことである。
先日も仕事の関係先から、サイボウズの業務グループへの招待メールが来たが、「そのうち、そのうち」と思っているうちに、受付期間が過ぎてしまい、再招待のメールを出してもらってようやく登録した。3年前の私だったら、間髪入れずに登録していただろうに。
登録してから先方のシステム管理者に聞くと、「いやあ、かなり多くの招待メールを出したんですが、皆さんものすごく反応が鈍くて、システムの本格稼働になかなか至りません」と、こぼしていた。そうだろう、そうだろう。そんなものだよ。私も宮仕え時代には、同じようなことでかなりのフラストレーションを感じていた。
Google+ なんていうのも、やはり関係先から「ネット会議をしたいので登録してください」とリクエストがあったので、最近になって登録した。「どうして Skype じゃダメなの? まったくもう、面倒だなあ」なんて思いながら、渋々の登録である。
聞けば Google+ は、無料で最大 10人参加のビデオ通話ができるのだそうだが、これまでのところは 1 対 1 の対話しか実現しておらず、10人参加のネット会議なんて、「どこの世界のお話だ?」という感じである。これなら、慣れた Skype で十分じゃないか。
大分前から「ネット疲れ」という言葉が囁かれている。私としては別にネット疲れしている自覚はなく、今でも基本的な部分ではバリバリ使いこなしてはいるのだが、これ以上の新しいことまで手を広げるのは、ものすごくうっとうしく思っている。Line も登録はしたが、ほとんど使っていない。というか、この年になると、使う相手が極端に限られる。
既存のシステムをおとなしく使っていれば、ほとんどの用は足せる。それ以上を求めても、私の周りはもうオッサンばかりになってしまったので、自分が先行して突っ走っても誰も付いてこないということを、経験則で嫌というほどわかってしまったのである。
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