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2013年11月 3日

「2013年ヒット商品ベスト 30」 の 3分の 2 以上を知らない私

Slashdot の タレコミさんが、日経トレンディの発表した「2013年ヒット商品ベスト 30」に関して、知らないものだらけで、「10位以下に至っては 7割くらいがよく分からないものであった」とコメントしている (参照)。

そんなに知らないものばっかりなのかと思って行ってみたら、なるほどその通りだった。「よく知ってるもの」「辛うじて知ってるもの」「名前だけは聞いたことがあるが、詳しくは知らないもの」「知らないが、ネーミングからなんとなく想像のつくもの」「全然知らないし、見当も付かないもの」の 5項目に分けてみた。

1. よく知ってるもの (たったの 5商品)

コンビニコーヒー (1位)
アベノミクス消費 (3位)
伊勢・出雲 (5位)
Nexus 7 & iPad mini (6位)
富士山 (30位)

2. 辛うじて知ってるもの (哀しくなるほどの 3商品)

半沢直樹 (4位)
あまちゃん (7位)
風立ちぬ (21位)

3. 名前だけは聞いたことがあるが、詳しくは知らないもの (驚きの 1商品)

ノンフライヤー (9位)

4. 全然知らないが、ネーミングからなんとなく想像のつくもの (たいしたもんだ、9商品)

セブンゴールド 金の食パン (11位)
ルック おふろの防カビくん煙剤 (12位)
くつろぎ時間の SLIMWALK 足指セラピー (18位)
ブルートゥーススピーカー (19位)
ヘルシアコーヒー (20位)
目もとエステ (23位)
グルメポップコーン (24位)
ネイルシール (25位)
〈ブレンディ〉スティック ティーハート (27位)

5. 全然知らないし、見当も付かないもの (4割の 12商品)

パズル&ドラゴンズ (2位)
レイコップ (8位)
グランフロント大阪 (10位)
アイカツ! (13位)
ヨナナスメーカー (14位)
鍋キューブ (15位)
ベジップス (16位)
アレグラFX (17位)
フルメーク ウォッシャブル ベース (22位)
アンチスタックス (26位)
ASOKO&フライング タイガー コペンハーゲン (28位)
林 修 (29位)

というわけで、この私としても日経トレンディの選んだ「2013年ヒット商品ベスト 30」のうち、 「ネーミングからなんとなく想像の付くもの」を含めて、全然知らないものが 21商品。「名前だけは聞いたことがある」というのまで含めれば、22商品もあったのだ。

なんと、3分の 2 以上を、知らなかったのである。Slashdot の記事のタレコミさんとほとんど変わらない。

さらに言えば、「よく知っているもの」でも、1位の「コンビニコーヒー」は一度も買ったことがないし、3位の「アベノミクス消費」も、あまり実感していない。6位の「Nexus 7 & iPad mini」に関しては、iPad mini はお馴染みだが、Nexsus の実物は見たことがなく、Nexsus ユーザーにもまだ遭遇したことがない。

「辛うじて知ってるもの」でも、9月 1日の「テレビドラマを巡る冒険」で書いたように、「あまちゃん」はちらちらっと見たことがあるが、「半沢直樹」は漫画家の浦沢直樹と区別がついていなかったほどで、今でもあんまりよくはわかっていない。さらにジブリの「風立ちぬ」は、つい最近まで堀辰雄の小説のアニメ化だと思っていた。

いやはや、人には「物知り」と思われている私だが、知っているのはイニシエからのウンチクばっかりで、新しめのことはかくまで知らないことだらけなのである。そんなに世捨て人みたいな暮らしをしているわけでもないのに。

もしかしたらこれって、ヤバイことなんだろうか。新しいことに興味を失うのは、老化の始まりというではないか。

いや、安心しておこう。よく考えれば私は、新しいこと全般に興味を失っているわけでは決してないのだ。たまたま「ヒット商品」といわれる薄っぺらな分野に興味が湧かないだけで、それはカウンター・カルチャーに染まった若い頃から一貫した話である。

「知る人ぞ知る」みたいなマイナーなことなら案外敏感に反応するのは、このブログの読者ならわかっていただいていると思うので、まあ、今後もこの路線でやっていくことにしたい。「えっ、そんなことも知らないの?」なんてびっくりされることがあるかもしれないが。

最後に付け加えると、全然知らないものでも、ネーミングからなんとなく想像が付く商品が 9つもあるというのは、結構なものだと思うのである。ネーミングは本当に大切な要素だ。

逆に、「ヨナナスメーカー」だの「ASOKO&フライング タイガー コペンハーゲン」だのなんて、想像力を駆使してもさっぱりわからない。いくつかはググってみてわかったけどね。まあ、ググってみるだけ、新しいものへの興味が失われたわけではないみたいなのだ。

 

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コメント

Nexus 7は妻が愛用中。ブルートゥーススピーカーも、BOSE WAVE SystemをBluetooth接続で使うことがあるので、家にあるものとしてカウントしても許されそう。『風立ちぬ』は観ました。けっこう好成績?(笑)

『風立ちぬ』は堀辰雄作品のアニメ化ではないのですが、冒頭で堀越二郎(←こちらがアニメの主人公)・堀辰雄両名への献辞がありますし、いろんな面で堀辰雄の作品と深く関連しています。ところが映画評では堀辰雄の「原作」への言及がほとんどまったく観られないのが不思議です。

投稿: 山辺響 | 2013年11月 5日 10:23

山辺響 さん:

かなり好成績ですね。少なくとも、わたしなんかよりずっとすごい。

>『風立ちぬ』は堀辰雄作品のアニメ化ではないのですが、冒頭で堀越二郎(←こちらがアニメの主人公)・堀辰雄両名への献辞がありますし、いろんな面で堀辰雄の作品と深く関連しています。

この件について、私も妻からレクチャーされたばかりです。「題名取っただけで無関係ってわけじゃないのよ」と。

投稿: tak | 2013年11月 6日 00:21

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