千葉県の 「習志野」 という地名のややこしさ
昨日の京急線「品川駅/北品川駅」問題から、ふとした行きがかりで、新京成線の「習志野駅」問題を思い出してしまった。JR・京急線の品川駅は品川区ではなく港区にあるのだが、新京成線の習志野駅は、習志野市ではなく船橋市にある。
さらにややこしいことに、習志野駅の所在地は習志野市ではないが、船橋市習志野台というところなのだ。これだったら、あながち無茶振りの駅名というわけにもいかない。
そしてまたまたややこしいのは、習志野駅から習志野市までは、品川駅のように、ちょっと一駅行けば本当に品川区になるというわけじゃなく、駅で言うと 3つも先だということだ。なんだか唖然としてしまう。
そしてさらにさらにややこしいことに、習志野市の中心地の駅には「習志野」の文字はなく、JR の「津田沼」駅なのである。さらにさらにさらにややこしいのは、この他に「京成津田沼駅」と、新京成線の「新津田沼駅」というのがある。そしてかなり離れた所に、JR 京葉線の「新習志野駅」というのがあるのだ。
この地域の地名と鉄道路線のややこしさには、私はかなり辟易している。例えば私の最寄り駅である常磐線取手駅から、有明の国際展示場(通称 「ビッグサイト」)に武蔵野線を使って行こうとすると、京葉線直通の関係がものすごくややこしい。よほど精通しないと、どこに連れて行かれるかわからないのである。
あまりややこしいことが多すぎるので、ここではあえて地名に限って言えば、本来の「習志野」というのは、習志野市のみを指すわけではなく、現在の船橋市・習志野市・八千代市にまたがる広い地域の広域地名なんだそうだ。だから船橋市に「習志野台」という地名があっても不自然なことではない …… ということになっている。
とはいいながら、「だったら、船橋市の新京成線 『習志野駅』 は、かなり後になってできたんだから、習志野市に少しは遠慮して、せめて 『習志野台駅』 ぐらいにしてくれてもよかったんじゃないか」 と言いたくもなるではないか。地名が 「船橋市習志野台」 なんだから。
地元の 「わかってる人にだけわかる」 という命名は、よそからこの土地を訪ねる者にとっては、不親切極まりなく思われるのである。
【平成 26年 8月 28日 追記】
習志野権兵衛さんからの 「習志野市より習志野駅のが古いみたいです」 とコメントがあり、一応裏を取るために Wikipedia で調べ、次のように判明した。
1948年(昭和 23年) 10月 8日 京成線習志野駅開業
1903年(明治 36年) 3月 3日(6月3日) 津田沼村が町制を施行し津田沼町となる。
1954年(昭和 29年) 8月1日 津田沼町が千葉市の一部 (旧幕張町北部:実籾、愛宕、安生津、長作、天戸)を編入して習志野町と改称、即日市制を施行し習志野市となる。
つまり、「習志野市」 誕生の 6年近く前から 「習志野駅」 は存在していた。旧津田沼町が、後から「習志野町」 — 「習志野市」を名乗ったのである。それで、習志野市の中心の駅が「津田沼駅」となっている疑問も解消した。
個人的には、現習志野市が 「津田沼市」 を名乗ってくれていたら、ややこしさがかなり軽減されていたと思うのだがなあ。何かややこしい事情でもあったんだろうか。
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コメント
武蔵野線といえば
まちがって南船橋についてしまったり
蘇我行とか府中本町ゆきとかまざっていたりけっこう気を使う路線がありますね。もう路線図や行き先案内とにらめっこです。
投稿: 図画工作おじさん | 2013年12月18日 09:31
図画工作おじさん さん:
そうなんですよ。
わざとややこしくしてるとしか思えません。
投稿: tak | 2013年12月18日 09:39
習志野市より習志野駅のが古いみたいです。ちなみによく勘違いされるのは自動車の習志野ナンバーです。習志野市のナンバーと思われがちですが関東運輸局 千葉運輸支局習志野事務所の所在地は船橋市習志野台です。習志野の名は明治天皇に名付けられた由緒正しい名と聞いています。船橋市には習志野、習志野台、西習志野があり、習志野市には東習志野があるようです。
投稿: 習志野権兵衛 | 2014年8月28日 01:41
習志野権兵衛 さん:
ご指摘ありがとうございます。
よく調べずに、迂闊なことを書いていたことを反省いたしました。
記事本文末尾に、訂正文を追記しましたのでよろしくお願いいたします。
今後とも、謝りがあったら遠慮なくご指摘ください。重ねて御礼申し上げます。
投稿: tak | 2014年8月28日 11:23