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2013年12月27日

靖国問題について、個人的な感慨を述べる

安部首相の靖国参拝に、中国と韓国のみならず、米国、EU、そしてロシアまで尻馬に乗ってかなり激しい調子で否定的なコメントを出している。

小泉さんが首相時代に靖国参拝した時には、中韓のお約束の非難コメントを除いて割と平静だったのに、安部さんの場合は、やはり右翼的なナショナリストという評価が加わって、こんな事態になっているのだろう。フィギュア・スケートの採点が、前評判に左右されやすいようなものかもしれない。

米国としては、「放っといたら、今にもやっちまいそうだから、ちょっとブレーキをかけとこう」というわけで、何度か自制を求めていたのに、より強くアクセル・ペダルを踏まれる結果になったので、"disappointed (失望)" という言葉が出てきたようだ。「あれだけ言っといたのに!」ってなことなのだろう。

ところで私自身は、三親等以内に戦死した人は 1人もいないという、還暦を過ぎたオッサンにしては珍しいほどの幸運な存在だが、それでも九段辺りに用があって行く時には、時間の許す限り靖国神社に参拝している。

太平洋戦争当時の日本の姿勢が正しかったとは、いくら私でも考えない。その辺りの歴史観は、大方の考えと大きな違いはない。しかし、そのことと兵士として国に殉じた英霊の慰霊ということとは、分けて考えている。誤った戦争だったからといって、そこに殉じた兵士たちの思いまで否定し去るという無残なことは、私としてはしたくない。

英霊に敬意を表するという行為を通して、戦争を否定し、世界平和を祈ることが、何だかあまりにも優等生過ぎるような感じもあるが、紛れもなく私にとっての靖国参拝だ。

というわけで、靖国神社を政治プロパガンダのツールとして使うが如き傾向には、私も違和感を覚える。いわゆる右の方の人たちが、靖国問題に関連してステロタイプな言辞を声高に語り始めると、私にしても「ちょっと違うな」と思ってしまうのである。

小泉さんの時には大した問題にされなかったのに、安部さんがやるとこんなことになるというのは、このあたりの感覚を物語っていると思ってしまうのだ。靖国参拝はさりげなく行うのがいい。首相を始めとする、時の政治家たちが参拝しにくいみたいだから、せめて自分が参拝させてもらおうというぐらいの思いで行くのが、ちょうどいいみたいな気がしている。

誤解されないために最後に付け加えておくが、靖国問題では右側のステロタイプにも違和感を覚えるが、どちらかといえば、左の方の人たちのステロタイプの方に、「違うな」 という思いをより強く抱いてしまうのが、正直なところだ。今回の個別の問題にしても然りである。

 

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