冬の蠅
さっき庭に出てみたら、大きな蠅が飛んでいた。いくら今日が上天気とはいえ、ちょっとびっくりである。関東は冬になったとはいえ、その冬というのは、ちょっと天気がいいと蠅が我が物顔に飛べるぐらいのものなのだ。
今日は、私の生まれた山形県庄内は冷たい雨模様のようで、日が暮れたら雪に変わるのが確実だ。それに比べると、関東はなんと、抜けるような青空の下、蠅が飛ぶのである。同じ日本と言っても、別の国の話のようだ。
私は 18歳で上京したのだが、その年の冬になっても、しばらくは冬になったと気付かなかった。5年前の「庄内 On My Mind」という記事に、こんなふうに書いている。
18歳の春に大学に入って上京した私は、その年の年末がよくよく押し迫るまで、冬になったとは気付かなかった。なにしろ、そんなに寒くないし、空は晴れ渡っているし、大学は紛争が長引いてずっとロックアウトされていて、夏休みからずっと休みが続いているようなもので、いつから冬休みなんだか、はっきりしなかったし。
私が東北日本海側で暮らしたのはたったの 18年間で、既にその倍以上の年月を関東で暮らしている。それなのに、私の体の根っこのあたりには、あの雪国の体感がしっかり残っていて、関東の冬に未だに馴染めないでいるところがある。
ただでさえ馴染めないでいるのに、近頃では冬でも蠅の飛ぶ温暖化である。「こりゃ、一体どうなってるんだ?」と思う。
こんなことを言っているうちに、正月頃にはもっと本格的に寒くなり、立春が過ぎても春めいた陽気にはなかなかならず、いつまでも寒さが続くのが、最近のパターンである。そして「寒い寒い、春はまだか」と呟いているうちに、いつの間にか大急ぎで桜が咲き、ふと気付くと半袖を着る夏になってしまっている。
いやはや、そんな繰り言を言っているよりもまず、とりあえずは年賀状を作らなければならないのだが、なかなかデザインが決まらない。私は毎年、年賀状のデザインにはちょっと凝りたい人なのだが、馬のモチーフって、ちょっと難しいよね。
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コメント
すいやせん、あっし、表題を「冬の蝶」と見間違ぇやした。
「冬の蝶」…なんて詩的なんだ…素晴らしい…
と、よく見たら「蝿」でやんした。
おいら、どんだけ目が悪いんでぇ、へっくしょい!
おっと、今夜からは冷えるようでゲスよ。どてらを出さなくっちゃ。
投稿: 下衆兵衛 | 2013年12月13日 23:06
下衆兵衛 さん:
「冬の蝶」では、私に似合わなすぎて…… ^^;)
投稿: tak | 2013年12月14日 17:15