« 韓国人の名前の読み方で、ちょっとだけ疑問が解けた | トップページ | 餅のリスクと伝承文化 »

2014年1月 4日

年賀状で人柄が偲ばれてしまう

3年前の正月に、届いた年賀状を「手書き/印刷」「オリジナルデザイン/出来合いのデザイン」という視点で分類してみたことがある (参照)。その結果はこんな具合だった。

宛名を印刷したもの: 47%
宛名を手書きしたもの: 53%

文面がオリジナル・デザイン (手書きの一言あり): 30%
文面がオリジナル・デザイン (印刷のみ): 24%
出来合いの印刷文面に手書きの一言を添えたもの: 24%
出来合いの印刷文面のみ: 22%

で、今年はどんな風になっているかと、調べてみた。3年経って変化があるかどうかに、興味が湧いたのである。その結果は、以下の通り。

宛名を印刷したもの: 52%
宛名を手書きしたもの: 48%

文面がオリジナル・デザイン (手書きの一言あり): 29%
文面がオリジナル・デザイン (印刷のみ): 10%
出来合いの印刷文面に手書きの一言を添えたもの: 29%
出来合いの印刷文面のみ: 33%

3年前は宛名を手書きしたものが半数以上だったが、今年はさすがに半分に達しなかった。それでもまだ 48%あるのだから、大したものである。田舎の親戚はほとんどジイさん、バアさんで PC を扱えないから、どうしても手書きになるが、普段 PC でバリバリ仕事をしている人にも手書きで宛名を書いてくれる人がいる。きっとポリシーなのだろう。

中には毛筆で、うっとりするような達筆の宛名を書いてくれる人が、ごく僅かながらいる。こういう人には、今後もずっと手書きで押し通してもらいたい。ただ、私には到底真似できない芸当なので、せいぜい PC でしっかりフォントにこだわるということでご容赦願う。

変化が目立ったのは、文面の方である。3年前はオリジナル・デザインのみで、手書きの一言のないのが 24%もあったのだが、今年は 10%に減っている。オリジナル・デザインにするような、ちょっと 「凝っちゃう人」 というのは、やっぱり手書きの一言も添えたいというところなのかもしれない。

オリジナル・デザインの印刷のみというのは、企業からの年賀状か、アーティストのものかのどちらかになった。アーティストからのオリジナル年賀状はそれだけで「作品」だから、印刷のみでも十分に嬉しい。

ところがその代わりに、出来合いの印刷文面のみのものが 33%にも達している。コンビニなどで売ってるようなどうでもいいデザインの葉書が、そのまま何の手も加えない形で届いたりすると、はっきり言ってちっとも嬉しくない。

甚だしくは、手書きの一言を書くためのスペースがたっぷりと取られてあるデザインなのに、そこがぽっかりと空白のままだったりする。これなんか恐縮ながら、私の感覚では考えられない。ある意味、失礼ですらあるんじゃなかろうか。一言添える気がないのなら、それなりのデザインのものを選べばいいのにと思う。

いずれにしても、年賀状というのは出した人の人柄が偲ばれる。素っ気ないとかデリカシーがないとかいう「人柄」を露わにしてしまうものもあるにはあるが、魅力ある年賀状は魅力的な人柄を偲ばせる。

そうした年賀状をもらうのはやはり嬉しいもので、何度も眺めてしまう。私の妻なぞは、書道の師範をしている友人からの、流麗な草書体の手書きのみの年賀状を、棚に飾って楽しんでいる。

願わくは、自分の年賀状もそんな風に何度も見てもらえる「作品」と呼べるものにしたいものである。私の今年の年賀状は駄作だが、去年のなんかは、我ながらちょっとイケてると思っているのだがね。

 

|

« 韓国人の名前の読み方で、ちょっとだけ疑問が解けた | トップページ | 餅のリスクと伝承文化 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

表も裏も印刷しただけの文面の年賀状をいただくと、「去年と同じとこに年賀状、出しといて」って、誰かに丸投げしてんじゃねぇかと思っちまいやすよねぇ。
あっ、今年のtakさんの年賀状、駄作じゃござんせんよ!
想像する楽しみがありやすからね!

投稿: げすべぇでげす | 2014年1月 4日 13:32

げすべぇでげす さん:

丸投げされた息子が、ジーコン、ジーコン印刷して、それでできあがりってことでしょうかね。

私の年賀状に関しては、本当に、「来年はもっと気を入れて造りますんで」 ってことで、よろしく ^^;)

投稿: tak | 2014年1月 4日 21:48

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 年賀状で人柄が偲ばれてしまう:

« 韓国人の名前の読み方で、ちょっとだけ疑問が解けた | トップページ | 餅のリスクと伝承文化 »