「みんなの党」のくせに、ずっとワンマン党首でやってきたから
前の総選挙の際に「日本政治.com」というサイトの「投票マッチング」というサイトで試してみたら、私の政治的考えからすると、最も投票するにふさわしいのは「みんなの党」であるという結論が出た(参照)。それだけに、今回の渡辺喜美代表のスキャンダルによる辞任劇には、複雑な思いがする。
もっとも私は、みんなの党をそんなに積極的に支持しているわけではない。そもそも、私の居住地域の選挙区では、みんなの党からの立候補者がいなかったのである。だからそれほど大きな縁がある政党というわけじゃない。
みんなの党の政策は、まあ「投票マッチング」で私にもっともふさわしい政党という結論になったぐらいなのだから、ほぼ共感できる。少なくとも「そりゃ、違うだろ」というようなことは言っていない。しかし、はっきり言って「今イチだなあ」という印象が抜けきらなかった。そのあたりのことを私は、民主党政権時代の 2010年 7月 13日に、Twitter で次のように tweet している (参照)。
みんなの党の好イメージは、「聞こえのいいキャッチフレーズ」と「過去の失点ゼロ」の賜物。一度も政権当事者になったことがないからキープできる。自分たちでもそれはよくわかってるみたいだから、民主との連立や密度の濃い連携は、当分しないはず。
つまり政権を担当したことがないから、一度も汚れ役にならずに済んできたのだ。ところが、江田さん一派のトンズラと今回のスキャンダルの合わせ技で、せっかくの好イメージを、一度も政権を担当しないうちに棒に振ってしまった。まことにもったいないことである。
もう一つ、みんなの党を積極的に支持する気になれない要因があり、私はどこかに書き込んだような記憶があるのだが、残念ながらいくら検索しても見つからない。もしかしたら、書き忘れていたのかもしれないので、遅ればせながらここで書いておきたい。
それは「渡辺さんの、何を聞かれても『そういう問題じゃない』と話をはぐらかして、きちんとした議論に入り込まないという性癖さえなくなれば、まともに支持してもいいんだがなあ」ということだった。
本当に渡辺さん、総論として「聞こえのいいキャッチフレーズ」は連発するが、具体論について突っ込まれると必ず「そういう問題じゃない」と言い返すばかりのお人なのである。これが私は気に入らなかった。逮捕前のホリエモンとまったく同じスタイルである。このスタイルで長持ちした人を、私は見たことがない。
いずれ何かメジャーな仕事の当事者になったら、「そういう問題じゃない」だけで切り抜けることなんて不可能なのである。ということは、「そういう問題じゃない」を連発する人は、いつまでも「当事者」になる気のない人であり、大きな責任を持つ気のない人なのだと、私は思っている。
はからずも渡辺さんはホリエモン同様、金の問題で躓いた。「違法性はない」と強引に言い張っているので、罪に問われるまでには至らないかもしれないが、いずれにしても、これで ほとんど終わりである。「みんなの党」は名称とは裏腹に、ずっとワンマン党首でやってきたのだから。
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コメント
うむ。やつはそのうちボロを出すと思ってました。
(*`ε´*)ノ
投稿: ひろゆき | 2014年4月 8日 23:23
ひろゆき さん:
何となく、フツーに信頼する気になれなかったですね。
投稿: tak | 2014年4月 9日 00:40
吉田嘉明会長、お金が要るのなら、あるいは返済が滞って
いるなら、催促すればよいのに。(返済能力は有った
ようですし)
いきなり週刊誌に「垂れ込む」って、どんな経緯があった
のでしょう。
政治家に金を貸す、魚にまつわる??諺がありましたね。
何でかなって思っちゃいますよ。
粋がって「公務員制度改革」なんかぶち上げた祟り
でしょうか。
「お上に楯突く不届き者」言うじゃないですか
庄内さんこのあたりの「裏読み」もお願いします。
投稿: coolbaby | 2014年4月 9日 16:42
coolbaby さん:
そりゃ、裏で何かがあったんでしょうね。
何があったのかまでは、恐縮ですが、興味ありません。
吉田嘉明会長という人は、なんだかよくわからん人のようですから、何か、ムッとしてしまうようなことがあったんでしょうね。
>政治家に金を貸す、魚にまつわる??諺がありましたね。
何だろう? 思い当たりません。
投稿: tak | 2014年4月 9日 22:52