「残業代ゼロ」 なら、早く帰る理由ができていいじゃないか
「残業代ゼロ」にする「ホワイトカラーエグゼンプション」というやつが、またぞろ復活している。私なんかかなり前に勤めを辞めて独立し、1人だけで仕事しているから、仕事とプライベートの時間の区切りなんて、自分でもわからなくなってしまっている。だから個人的にはそんなことはどうでもいい。
いや、よくよく考えてみれば、勤め人だった頃から長らく「年俸制」ということで働いていたので、残業代なんてものをもらったことはほとんどない。で、自慢じゃないが、仕事は速い方だったから、残業なんてほとんどしないで済んでいた。
私の場合、いわば「企業内独立事業主」みたいな感じで、ほとんど一匹狼的な仕事をしていた。だから自分の仕事をさっさと仕上げさえすれば、いつまでも会社に残っている必要はない。
勤務時間は 9時半から 5時半までとなっていたが、いつも大体 5時頃には仕事を終えていた。ところが、いくらなんでも定時前に帰るわけにはいかなかったから、なんだかんだでグズグズして時間をつぶす。
若手の頃は、30年以上も前のことだったから、時代的なゴニョゴニョした背景もあって、5時半を過ぎても何となく帰りにくく、6時頃になってようやく退出していた。5時半きっかりにさっさと退出できるようになったのは、少し面の皮が厚くなってからである。
今の時代なら、ホワイトカラーエグゼンプションの元でならば、若手だろうがなんだろうが、定時になれば大手を振ってさっさと帰れるだろう。その方が、省エネ的にもずっといい。"「残業代ゼロ」 なら、早く帰る理由ができていいじゃないか" なんてタイトルは反発を呼ぶかもしれないが、この制度の馴染む仕事だったら、積極的に導入すればいいと考えるのである。
「ホワイトカラーエグゼンプションになったら、際限なく残業が増える」という反対意見もあり、まあ、ブラック企業だったらそうなっちゃうのだろうが、私のやっていたような一匹狼でこなすタイプの仕事だったら、さっさと帰るための保証を与えられたようなものだから、ありがたいだろうにと思う。
逆に、チームワーク的な側面が強くて、自分さえさっさと仕事をこなせば済むというようなわけにはいかないような仕事だったら、そもそもホワイトカラーエグゼンプション制度に馴染まないのだから、導入しなければいいだけのことだ。
世の中には、「残業手当が減ったら、収入が減って生活に困る」とか、その反対に「最近は仕事が順調で、残業が増えてありがたい」なんてなことを言う人がいて、私なんかは驚いてしまっている。残業手当が減ったら困るという人ほど、ホワイトカラーエグゼンプションにして、残業しなくてもそれなりの収入が確保されるベースを確保し、あとはさっさと仕事をこなせばいいなんて思ってしまうのだよね。
日本的企業風土では、いつまでも会社に残って長時間仕事をするやつが偉いなんて思われがちだ。その間違いを正すために 「成果主義」 なんて仰々しいことを言うから、妙に話がややこしくなるので、早く言えば、「さっさと仕上げて、さっさと帰ろうよ」 というだけのことなのだと、私は思うのである。
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コメント
遅くまで会社にいりゃ偉い、みたいな考え方って、終身雇用が幅をきかしてた時代の遺物よね~。
今は景気も悪いし、だらだら残業してたら人件費がかさんで、会社と一緒に溺れちゃうわよ!
厳しい時代を生き残るためには、残業はせずにさっさと帰る!
それを許さない会社なんかやめちゃえばいいのよね!
え?あたしは日雇いだから、上記の件には「あっしにはかかわりのねぇことでござんす」
よ!(おいおい)
投稿: のうさぎまりこ | 2014年4月29日 23:41
のうさぎまりこ さん:
私は、
・ 残業しなければこなせないほどの量の仕事を強いられるのならば、会社が悪いのだから、さっさと辞めて転職すべし
・ 仕事がトロくて、定時までにこなせないのなら、個人の能力不足なのだから、サービス残業するか、もう少し楽にこなせる仕事に転職すべし
と思っています。
いずれにしても、残業が当たり前というのは、まともなことではありません。
投稿: tak | 2014年4月30日 19:34