「さわやか」は秋の季語なんだってさ
知らなかった。「さわやか」というのは、秋の季語なんだそうだ。これまで、春だろうが夏だろうが、「さわやかな晴天」とか「さわやかな風」なんて使い方をしてきてしまった。
さわやかな、じゃない、ささやかな救いは、NHK 放送文化研究所の放送用語の疑問に答えるページで、「さわやか」は秋に限るのかという質問に、「一般には季節に関係なく使われています」とされていることだ (参照)。
とはいえ、iPhone のアプリで入れている『大辞林』を引くと、最初の語義として「ほどよく冷たくさっぱりしていて気持ちがよいさま」というのが出てきて、しかも秋の季語であると明示されている。確かに「ほどよく冷たくさっぱり」というのは、「さわやか」という言葉のキモのような気がする。
『大辞林』 では 2番目の語義として「はっきりしているさま。明快なさま」とあり、使用例として「弁舌さわやかな青年」となっている。なるほど、「弁舌さわやか」というのは情熱を込めて熱く語るのではなく、クールな論理性が前面にでていなければならない。口角泡を飛ばすようでは「弁舌さわやか」とは決して言えない。
ここまで知ってしまうと、以後「さわやかな初夏の空」なんて使い方はできなくなってしまう。他人がそんな使い方をしたところで、ことさらに批判しようとは思わないが、とりあえず自分ではもうできない。
既に 「さわやかな初夏の空」 というフレーズには、そこはかとない違和感を感じ始めてしまったよ。我ながら順応が早いなあ。
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コメント
おはようございます~
私まで何だか秋以外では使いたくなくなった気がしました^^
でも、
すぐに忘れる年齢だから、いつでも使っちゃうことでせう・・・涙涙涙・・
投稿: tokiko6565 | 2014年5月12日 08:35
tokiko さん:
私は「さわやかな初夏の風」などのフレーズに違和感を覚えるスイッチが入ってしまったようで、もうダメです ^^;)
その言葉を聞いてもストレスにならないよう、あまりこだわらないスイッチを入れ直さなければならないようです。
投稿: tak | 2014年5月12日 09:14
初夏の風のあの心地よさを表現する言葉は、他に何かあるんでしょうね。何だろう。
投稿: 山辺響 | 2014年5月12日 10:09
山辺響 さん:
初夏の風に関しては 「すがすがしい」、春の風は 「のどかな/うららかな」 というのが、どうやら最適解のようです。
「のどか」 と 「うららか」 は、春の季語になっていますが、「春一番」 のようなものがありますので、取扱注意ですね。
投稿: tak | 2014年5月12日 14:05
なるほど>すがすがしい&のどかφ(.. )
投稿: 山辺響 | 2014年5月12日 16:16