例の「チュー事件」と、「逆男女差別」
橋本聖子参議院議員の「チュー問題」がエラい話題になっている。被害(あれ、どうみても「被害」でしょ) を受けた高橋大輔選手が空気を読んで苦しい取り繕いをしてくれているので、変に穏便に処理されそうだが、私なんか「橋本さん、『パワハラ/セクハラ』という言葉が一般化してからのことで、よかったね」と言いたい。
というのは橋本聖子さんとしては、ぶっちゃけたところ「パワハラ/セクハラ」なんて意識は微塵もなく、単に酒飲んで妙にハイになって、「アタシはただ、高橋君とチューしたかっただけなのよ」ってことだったんだろうと思うからだ。結構オッサンキャラなんだろうね。
で、高橋選手としても「パワハラやセクハラを受けたという認識はない」というのは、実感としてまんざら嘘じゃないんだろうが、「いやはや、まいったなあ、まったく」と思っていないはずはなかろう。「西欧ではハグやキスは当たり前」なんて言っていたが、いくらなんでもあんなにブチューってやったら、引きまくられる。
昨今は、「パワハラ/セクハラ」という言葉が一般的になって、その観念もかなり行きわたってしまったので、今回の問題も、幸か不幸かその視点から取り上げられてしまっている。まあ、確かに国会議員先生だし、JOC 内部でもエラい人らしいから、周囲の誰も止められず、やりたい放題だったことは確かなんだろうが。
それにしても「パワハラ/セクハラ」なんて言葉を誰も知らなかった時代(日本では 1980年代前半まで)だったら、「色きちがい」というレッテルを貼られて、それでけりがついてしまっていただろう。その方がずっと不名誉だから、「ちょっと違う」という気もするが、「パワハラ/セクハラ」で論じられる方が、まだマシだ。
ただ、既にあちこちで指摘されているが、これが男女が逆の立場で、フィギュア・スケートの女子選手が、国会議員のオッサンからチューされていたなんてことだったら、絶対にただでは済まない。私の考えでは、今回のことは「パワハラ/セクハラ」以前に、逆男女差別である。
その「チュー写真」を週刊文春が掲載したというのだが、これも男女が逆だったら、あり得ないことだ。それは、被害者(あえて「被害者」という)の名誉を著しく傷つけ、二次被害につながるものだからである。ということは、これもまた逆男女差別なのだ。
高橋大輔選手にしてみれば、一生の痛恨だろう。彼の身にもなってみるがいい。好きでもないオバサンに抱きつかれて無理矢理チューされている写真が世間に出回ったら、どんな気持ちだろう。本当に本当に、これが逆男女差別でなくて何だというのか。
この件自体は今年 2月のソチ五輪の打ち上げパーティでのことだったらしく、半年も経ってからの暴露に、裏で JOC 内部のゴタゴタがあるとか、自民党内部のドロドロだとか、いろいろなことが言われているが、まあ、そんなことは知ったことじゃない。勝手にやってくれってなもんである。
ただ、これを穏便に済ませたらしい JOC は、今後同様なことをスケベなオッサンがやっちゃったとしても、「被害」を受けた女子選手が空気を読みすぎて「大人と大人のはしゃぎすぎ」なんてことを言っちゃったら(言うかなあ?)、同様に穏便に済ませなければならない「前例」を作ってしまったということである。
これを「悪しき前例」としたくないのだったら、改めてちゃんとした処分をしなければならない。
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