旧暦の七夕
実は今日は七夕である。こんなことを言うと、頭がおかしくなったのかと思われるかもしれないが、本日は旧暦の 7月 7日。ということは、正真正銘の七夕である。これこそが本来の七夕なのである。
前々から何度も書き、今年の新暦の七夕の日の記事でも書いた(参照)ことだが、七夕とお盆は、新暦でやるのは季節感がおかしすぎる(実は「ひな祭り」もそうだが)。今どきの子どもたちにとって、七夕は「夏の初めに、短冊に願い事を書いて飾る行事」になってしまっているのが、ちょっと悲しい。
東北生まれの私としては、せめて「月遅れ」でやってもらいたいと思うのである。有名な仙台の七夕は、月遅れの 8月 7日に行われる。ちなみに普通の年の七夕は、月遅れでもちょっと早すぎるぐらいのものだが。
歳時記では、七夕は秋の季語である。普段の年だと、立秋になってすぐぐらいが、七夕の季節感である。まだまだ暑いことは暑いが、日が暮れてしまえば少しは涼しい風も吹き始めるというのが、七夕の季節感なのだ。
今年は旧暦の進行がちょっと早めなので、珍しく立秋の前に七夕になってしまった。立秋は 8月 7日で、まだまだ暑い。とはいえ、立秋以後は「残暑」ということになっている。昨今は暑すぎる残暑が延々と 10月になっても続くことになるが、これは温暖化のせいである。
ちなみに、前述の如く今年はとくに夏以降、旧暦の進行がはやくなってしまっているが、閏 9月を入れることで調節するようになっている。つまり、旧暦では今年は 9月が 2度あるのだ。
この閏月をいつ入れるかというのも、厳密な計算によって決められていて、旧暦の 9月、つまり晩秋が 2度あるということは、今年は秋の季節感が楽しめる時期が長いということになるのかもしれない。
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コメント
天文屋の間では、伝統的七夕という名前ではやらせたいようです。
旧暦の(伝統的)七夕には梅雨明けしているほかに、必ず月齢が7という事があり、夜半にはお月さんが沈みかかって織姫、彦星が見やすいというメリットもあります。
新暦の七夕だと月齢が一定しないので、場合によっては月明りで見えないということもあるという事です。
投稿: automo | 2014年8月 5日 16:41
automo さん:
「伝統的七夕」 というのは、いいですね。ぜひ復活させたいものです。
旧暦の七夕が望ましいということに関しては、既に 10年前から書いています。(参照 ↓)
https://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2004/07/post_1.html
この記事の中で、月例が 「7」 ということに関しては、次のようなこともあると書いています。(以下 引用)
さらに、旧暦は月の満ち欠けをもとにしているので、7日といえば必ず半月である。その半月が天の川を横切るのを、織姫と彦星の逢瀬を演出する舟に見立てているのである。なかなか風流な話なのだ。
投稿: tak | 2014年8月 6日 00:05