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2014年8月 1日

童話 『おおきなかぶ』 の教訓

"童話 「おおきなかぶ」。あの巨大カブが抜けなかった理由" というのが、一部ネット界隈で話題になっている。Twitter で ことぶきや さんという方が、「【おおきなかぶ】 抜けない理由がシジイに有ることが判明」 と tweet されたのが発端だ。

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福音館書店発行のロングセラー絵本『おおきなかぶ』をみると、確かに、最初にかぶを抜こうとしたじいさんが、かぶそのものに足を乗せて葉を引っ張っているのがわかる。なるほど、これでは抜けるわけがない。

この絵本、我が家でも子供たちが小さな頃に読み聞かせしていたのだが、さっき探してみたところ、どうしても見つからなかった。読み聞かせていた頃は、「この絵は、ちょっとまずいよなあ」と思いつつ、子供たちにツッコミをいれられないか、ちょっとヒヤヒヤものだった記憶がある。

幸か不幸か、我が家の娘たちは誰もツッコミをいれなかったが、成長した今になってこの絵本を読んだら、確実に「このじいさん、ちょっとおばかだよね」と言い出すに違いない。

とはいいながら、じいさんの後から引き抜きゲームに参加した連中にしてみれば、じいさんをくっつけたまま、まるごと引っこ抜いてしまえばいいわけだから、最後まで抜けないという理由にはならない。このじいさんはちっとも役に立っていないだけで、自らは地面に固定されているわけじゃないので、「絶対に抜けない状況」を作っているわけじゃないのだ。

作業の阻害要因としては、自分の体重分だけ重くしちゃってることと、後ろから引っ張る連中が真横に引っ張るしかなくなって、ベクトル的に効率的な作業ができなくなっているという点である。確かに、「ちょっとおばか」には違いない。

それでも最後にはこのじいさんも、ようやく自分の足が邪魔しているということに 薄々ながら気付いたらしく、かぶにかかっているのはつま先程度になっている。これなら、むしろ支点として作用するかもしれない。さらにネズミにまで加勢を頼んで、ついに抜けてしまうのだから(参照)、結果オーライとしておこう。

この童話の教訓は、次のようなことである。

【教訓 その 1】
そもそもじいさんは、かぶを必死に引っ張るのでなく、かぶの周囲から掘り起こせばよかったのだが、そこに気がつかなかったために、大変な手間がかかった。このように、プロジェクトに最初にトライした人間がちょっとおばかだと、解決するのに大変な手間がかかる。事前の検討は、非情に重要である。

【教訓 その 2】
とはいえ、最初の方向性が多少「おばか」だったとしても、人海戦術という「力技」で対処すれば、なんとかなることもある。もしかしたら、あれこれ考えているよりも手っ取り早かったりするかもしれない。収拾が付かなくなるリスクも大きいが。

【教訓 その 3】
本来は天敵であるはずのネコに頼まれたネズミまで、この引っ張り作業に参加しているというのは、ちょっとほろりとさせるものがある。争いよりも協力が実り多いものになる。

【教訓 その 4】
最後の最後にネズミが加わったことで、ようやくかぶが抜けたということは、「あともう、ほんの少しの力」で達成されることがあるということを示す。ものごとがうまくいくか、いかないかの分岐点は、かくまで微妙なものである。それゆえ、最後まで諦めてはいけない。

【教訓 その 5】
それにしても、このかぶの葉っぱの丈夫さは尋常じゃない。

以上。

おまけとして、この絵本の読み聞かせ動画をどうぞ。

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コメント

おはようございます~
tak-shonaiさん
分析、すばらしい~~~!!!!!
あ~ほんとうに、おもしろかった~~!!!!!!

投稿: tokiko6565 | 2014年8月 2日 05:34

tokiko さん:

どんなばかばかしいストーリーにも、教訓はあるってことなのかもしれません (^o^)

投稿: tak | 2014年8月 2日 20:18

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