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2014年9月20日

スコットランドの独立は否決されたが

スコットランドの過半数の人たちは、「スコットランドの国民であると同時に、連合王国の一員でもありたい」という意思表示をした。他国のことだから、私ごときがどうこう言っても仕方がないが、個人的には賢明な選択だったと思う。

住民投票で独立は否決されたが、いずれにしても大幅な自治権拡大を約束されている。この約束が反古にされることは、まずないだろう。あとは、どのレベルまでの自治権を得られるかで、それは今後のネゴシエーションにかかっている。

私が面白いと思ったのは、スコットランドの住民が投票前のキャンペーンでアピール用に使っていたプラカードである。賛成派が "Yes" のカードを掲げていたのに対し、反対派は "No Thanks" のカードを持っていた。

"No Thanks" (あるいは "no thank you")は、普通には 「結構です」 と訳すことになっているが、直訳的には「ありがたくない」という意味では決してなく (日常の会話でそんなこと言ったら、喧嘩になるでしょ)、「いらないけど、まあ、いずれにしても気にかけてくれてありがとうね」といったニュアンスである。

このプラカードを見て、「独立しなくても、自治権が大幅に拡大されるんだから、いずれにしても我々の勝ちさ」と言わんばかりと、私は感じてしまったのだった。

さすが、「大人の 対応」 である。

 

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