iOS 版 MS Office をインストールした
iOS版 MS Office が日本でもついにリリースされ、App. Store で大人気になっているらしい。私も遅ればせながらダウンロードして使い始めた。
私はメインマシンとして仕事で使っている MacBook Pro では Office for Mac(2011)を使っている。しかし、iPhone と iPad でも是非とも MS Office を使いたいという気はしていなかった。
Mac の Word, Excel, PowerPoint で作成したドキュメントは大抵 iOS 上の iWork (Pages, Numbers, Keynotes) で開けるからほぼ問題ない。最近ではプレゼンをする時でも、Mac の パワポで作ったファイルを iPhone の Keynotes で読み込んで、プロジェクターにつないでいるほどだ。
これは、「今や、複雑なファイルを作り込む作業以外では、PC なんて不要ですよ。プレゼンするためにわざわざご大層に PC を持ち込むなんて、既にナンセンスですよ」というコンセプトを訴求するためのデモンストレーションである。もちろん iPad でもできるが、いかにもちっぽけな iPhone でやる方が、デモンストレーション効果が高い。
もう実感として、たかがプレゼンに PC を使う人の気が知れないと思うまでになった。ただ、iWork にもたった一つの不満がある。それは「縦書き表示」に対応していないことである。だから、縦書きでのアウトプットが必要な時だけは、仕方なく従来通りに、PC を使っていた。
私は仕事がら、Word で縦書きの原稿を書いたり、PowerPoint で伝統的なトピックのプレゼンをしたりすることがある。古典芸能や和歌に関するプレゼンをするのに横書きでは、致命的というわけではないが、やはりちょっとそぐわない。できれば縦書きで行きたいところだが、KeyNotes は横書きにしか対応していないのだ。
というわけで、iOS 版 MS Office がリリースされたと聞いて、私は縦書きドキュメントを iOS 上でも取り扱うため、ただそれだけのために、さっそくインストールしようと思った。それ以外の用途では、別にお呼びじゃないのである。
ところが、当初の情報では、iOS 版 Office は、やはり縦書き対応をカバーしていないということだった。「なぁんだ!」と私は思った。「そんなんじゃ、わざわざインストールする意味なんてないね」ってなもんだ。縦書きする以外で、iOS 上で MS Office を使う必要性なんて、全然感じないからね。
ところがちょっと調べてみると、iOS 版 MS Office は、縦書きドキュメントを作成することはできないが、PC で作成した縦書きドキュメントを縦書きのまま読み込んで、それを編集することなら可能だとわかった。それなら、インストールする意味は十分にある。
私の不満点は、PC で作成した縦書きドキュメントを、これまでの iOS 向けアプリではそのまま読み込むことができなかったという点に尽きるのだ。そもそも、縦書きドキュメントの作り込みみたいな、長くなりがちで七面倒くさい作業まで、iPhone や iPad でしようとは思わない、そうした作業は、PC でやる方がストレスがない。
もっと端的に言えば、PC で作った縦書きの Word ドキュメントを、iPhone と iPad でそのまま読み込み、そして、縦書きのプレゼンを、iPhone でスクリーンに映し出すことさえできれば、それで OK なのだ。そのためだけに、iOS 版 MS Office をインストールしたのである。有料だったらちょっと考えたところだが、無料ということなので、何はともあれやっちゃったのである。
試してみたところ、手持ちの縦書きファイルがきれいに再現された。無料でこれが実現されたのだから、何の不満もない。
MS がこれを無料公開に踏み切ったのは、MS Office のアカウントがなければ使用できないという縛りをかけることによって、「Windows 版と Mac 版の Office 365 は、これまで通り、どうぞご贔屓に」 ということなんだろう。うぅん、しょうがないなあ。
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