「オバマ・チルドレン」という言葉
米国の中間選挙に関するニュースで、「オバマ・チルドレンの去就が注目される」などという言い方がされているが、私はこの「オバマ・チルドレン」というのは完全に和製英語だと思っている。試しに ”Obama children" でググってみても、ヒットするのは彼の 2人の娘についての話ばかりである。
どうやら米国では、バラック・オバマの強い影響下で初当選した民主党議員のことを ”Obama's children" と呼ぶのは、少なくとも一般的な表現ではないようだ。それではどうして日本でそのような言い方があり、さらに「小泉チルドレン」とか「小沢チルドレン(小沢ガールズの方が一般的かもしれないが)」などという言い方まであったのだろうか。
ちょっと調べてみたところ、日本で「〜チルドレン」という言い方がされたのは、小泉純一郎氏が行った総選挙で当選した新人議員たちのことを総称したのが最初のようなのである。そしてそのきっかけは、あの杉村太蔵氏の「120%小泉チルドレンでございます」という発言から広まったとされているようだ。
だがしかし、杉村氏はどうしてそうしたレトリックを使ったのか? その答えは簡単に調べが付いた。当時ヒットしていた漫画の 『エヴァンゲリオン』で、「チルドレン」という言葉が広まっていたようなのである。Wikipedia によると、エヴァンゲリオンにおける「チルドレン」というのは、次のようなものであるらしい。
エヴァンゲリオンのパイロットとなる子供たちのこと。適格者とも表現される。マルドゥック機関によって選ばれた、母親のいない14歳の子供というのが基準。
なるほど、「オバマ・チルドレン」という言い方は、『エヴァンゲリオン』にまでつながるようなのである。しかしそれより過去までを遡ると、多分 "Woody Guthrie's children" に行き当たる。
米国のフォークソングの元祖、ウッディ・ガスリーの影響下で歌を歌い始めた多くのシンガーのことを、「ウッディ・ガスリーズ・チルドレン」 というのである。ある人物の影響を受けて活動を始めた人たちのことを「チルドレン」と言うのは、多分もっと古い例もあるのだろうが、 私の知る範囲ではこれが一番古い。
ウッディズ・チルドレンが勢揃いして歌っている嬉しい動画があるので、ここに埋め込んでおく。あのポール・ストゥキーやトム・パクストンの今年の姿が見られる。
あのボブ・ディランさえ、ウッディズ・チルドレンの 1人と言われていたものである。要するに私はこの記事で、ウッディ・ガスリーを礼賛したかっただけなのだと、最後の最後で気がついた。
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コメント
tak-shonaiさんごきげんよう~
コメントを書いてもはねられます。
こまったな~
こんなコメントはどうかしらね~
投稿: tokiko6565 | 2014年11月 6日 14:58
あら?行きました~~
ではあらためて
tak-shonaiさんの記事に触発されて検索かけました。
私の18才19才のころ大好きだったのは、
ハンク・ウイリアムズ というウェスタン歌手でした。
大流行していたのは、ジャンバラヤ でした。
今と違って、情報はトランジスターラジオだけでしたから彼の事は何も知らなかったです。さっそくユーチュブで懐かしい声を聴きましたし、初めて顔も見ました。1923年生まれ29才で悲しい無慈悲な死を迎えたこと、日本で流行した頃は、とっくに亡くなっておられたのも初めて知りました。悲しいです・・合掌
投稿: tokiko6565 | 2014年11月 6日 15:05
原因がわかりました。ユーチューブを英語で書いたらスパムとなったのです。カタカナで書いたら行きました。変ですね。
投稿: tokiko6565 | 2014年11月 6日 15:06
tokiko さん:
ご迷惑をおかけしました。すみません。
コメントが投稿されなかったのは、こちらのスパムよけのキーワードに、何を間違えたか "you" という単語が設定してしまっていたからでした。
何ヶ月か前、あまりのスパムコメントの多さ (ほとんどが英語ののネット販売サイトに誘導するもの)にむかついて、スパムコメントに登場したほとんどの単語を、スパムよけのキーワードに指定したことがありましたが、その時、勢い余って ”you" まで登録しちゃっていたようです。
本日、これは解除しましたので、以後は大丈夫です。
ただ、あれは "you tube" ではなく、"YouTube" ですので、そのように表記していただけたら、はねられずに済んだものと思われます。
とはいえ、おかげで行き過ぎ設定が判明したので、感謝しています。ありがとうございました。
ちなみに、ハンク・ウィリアムズは、カントリー・ミュージックのクラシックですね。
あのペダル・スティール・ギターの「ヒュイーン」という音を多用したサウンドは、いかにもカントリー・ミュージックの王道という気がしていました。
投稿: tak | 2014年11月 6日 15:41
tak-shonaiさんごきげんよう~こんばんは~スパムのこと
原因がわかってうれしいです。
今までもたくさん蹴飛ばされてコメントはできなかったです。ほっとしました。
まあ、私のコメントなんかゴミですから気にしないでね。
you tubeのことはYou Tubeなのね。ありがとうございました。私は違いが解っていないのです。(アホじゃん)
ハンク・ウイリアムズは声が独特でステキでした。ああ・・
ネットによれば、死に様は哀れでした。マイケル・ジャクソンと重なります。
投稿: tokiko6565 | 2014年11月 6日 18:17
tokiko さん:
>you tubeのことはYou Tubeなのね。
えぇと、区切らずに、ワン・ワードの YouTube のようです。
すみません。記者でメシを食ってた時代が長いので、固有名詞はきっちり確認して正確に表記しようというクセがついているもので。
(とはいえ、時々間違いますけどね ^^;)
投稿: tak | 2014年11月 6日 20:55
tak-shonaiさんごきげんよう~おはようございます~
ほんとうに何度もありがとうございましたっっっ!!!
今度こそよおくわかりました~~ワン・ワードのYouTubeなのね。ふぅ~ん。私は何でもどうでもいいような人間ですが、ここでかなりの勉強をしています。tak-shonaiさんのおかげです。ありがとうございます~
投稿: tokiko6565 | 2014年11月 7日 05:17
tokiko さん:
ささやかながらお役に立てているようでしたら、幸いです (^o^)
投稿: tak | 2014年11月 7日 14:23