秋芳洞に潜って、どういうわけか……
仕事で山口県に来ている。今日は時間があったので、秋芳洞に生まれて初めて行ってみた。小学校の時に日本最大の鍾乳洞というものがあると知って以来、何となく潜ってみたいと憧れていたのだが、今日、図らずもその願いが実現してしまったのだ。
今日は平日で、しかも肌を刺す風が吹く雨模様ということもあり、秋芳洞は閑散としていた。私はこうした閑散とした観光地というのがむしろ好きなのだが、今回はちょっと様子が違った。あの鍾乳洞というもの、一人で潜ると、ちょっとビビるのである。
思えば、私は高校を卒業して初めて上京し、地下鉄というものに乗るようになった時、ちょっと居心地悪い思いを感じていたのである。閉塞感というか、押しつぶされそうな暗闇の恐怖というか、自分はそんなのが苦手であると、地下鉄に乗って初めて知ったのである。高所恐怖症は昔から意識していたが、それだけじゃなかったのだね。
今では地下鉄にもすっかり慣れてしまってはいるが、今日、秋芳洞に潜って久しぶりであの居心地の悪さを思い出してしまった。中には要所要所に照明が点いているが、突然の停電なんかになったら、どうしよう。私は懐中電灯とロープを持って、ヘルメットをかぶってくるんだったと、半ば本気で思ったよ。
平日であまり人も通らないし、本当に心細い。あれだけ憧れていた秋芳洞を、私は小走りで駆け抜けるように見物してきたのである。ただ、そのスケールと造化の妙には十分に感動したけどね。
無事に脱出してほっとしたせいなのか、出口の観光みやげ屋で、妙なものを買ってしまった。小石である。私はいわゆる宝石にはちっとも興味がないが、小石はなんだか好きなのだ。映画「おくりびと」でも、手に握りしめた小さな石がちょっとした意味をもつが、小石はなかなかいいものである。
そんなわけで何を血迷ったか、どうでもいい小石を 6個、1600円も出して買ってしまったのだよ。帰ったら書類が風に飛ばないように、重石代わりに使おうと思う。
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コメント
おやおや、takの旦那もあっしと同じ、高所恐怖症に閉所恐怖症でげすか!こりゃ親近感が激増でげす!
あっしらは絶対、宇宙飛行士にはなれねぇっすな(爆)
あっしの場合、それに加えて女性恐怖症とくらぁ。こいつぁ我ながら始末に終えねぇや。
それにしても、小さくてきれいな石っころ、いいでげすな!ちいせぇ頃、荒川の河原できれいな石っころを集めてきて、磨いて大事にコレクションしてたのを思い出しやした!
投稿: 萩原下衆左衛門 | 2014年12月16日 23:49
おつかれ様です。
高校の修学旅行、二十ウン年前の12月10日に潜りました。
流れ作業的に見学し、起伏や天井高、奥行きの奥の見渡せない暗黒、もっと時間をかけて見たかったです。
投稿: 乙痴庵 | 2014年12月17日 09:37
萩原下衆左衛門 さん:
似た症状のようですね ^^;)
それほどパニクるほどではないのですが、高いところと閉塞感のあるところは、落ち着かなくなります。
ただ、高いところはある程度以上高くなると案外平気で、東京タワーの展望台とかになると、全然平気で下を見下ろせます。高さに現実感がなくなるためのようです。
(ビルの 4階ぐらいが、一番ぞっとします ^^;)
小石はいいですね。
死んだ父も、北海道の河原の石が好きで、ちょっとコレクションしていました。
投稿: tak | 2014年12月18日 00:20
乙痴庵 さん:
あれは流れ作業で見るだけでは、もったいないですね。
今回は駆け抜けながらも、要所要所では、冷や汗かきながらじっくり見ました。
(人の気配があまりなくて、鬼気迫りました^^;)
投稿: tak | 2014年12月18日 00:25