「皇帝ダリア」というトレンド
近頃、近所のあちこちの庭でやたらでかい花を見るなあと思っていたら、「皇帝ダリア」というものなのだそうだ。これはもう、流行としかいいようがない。庭の花の世界にも、はやりすたりというのがあるのだと、初めて知った。
改めてググってみると、確かにあちこちのサイトで、「最近流行の皇帝ダリア」なんていう表現が目に付く。ただ、庭で育てる花の流行なんて、いったいどこから発信されるのだろう。
若い子たちのファッション・トレンド情報なら、その類いのファッション雑誌がくさるほどある。それほどではないにしろ、園芸関係の雑誌というのもあるのだろう。それだけではなく、新聞や雑誌の家庭欄とか園芸欄(そんなのがあるとしたら)でも紹介されるのだろう。あとは、ご近所同士の口コミと、ホームセンターの園芸売り場での扱いといったところかな。
この皇帝ダリアという花、育て方はそんなに難しくはないらしいが、何しろ草花のカテゴリーであんなに背が高くなるのだから、木と違って風には弱いらしい。だから、どこの庭でも添え木を当てたり、目立たないようにロープで倒れないように引っ張ったりしている。それはそれなりに手がかかるもののようだ。
私はどういうわけか、皇帝ダリアがあちこちで咲いているのを見て、シベリアン・ハスキーのことを思い出してしまった。もう 20年ぐらい前になるのだろうか。シベリアン・ハスキーという犬がやたら流行ったことがあって、犬の散歩コースではちょくちょく見かけた。それが今では絶えていなくなって久しい。
シベリアン・ハスキーは体も大きいし、力も強い。顔は怖い割に性格は穏やかで、人にはよく懐いたようだが、食う餌の量もばかにならないだろうし、飼うのはなかなか大変だったろう。それで流行はあっという間に終わってしまった。
皇帝ダリアもそんな風になってしまいそうな気がするのだが、どうだろう。何しろ流行というものに乗っているだけだし。
先月 21日に "「個性的」であることと「追従的」であること" という記事を書いて、人間には自分なりのスタイルを追求する人と、世間の流行に迎合する追従的な人があるということを論じた。ただ、流行に迎合するのは「追従的」であるだけでなく、それなりの金と暇がなければいけないのだと、皇帝ダリアを見て気付いた。
金がなかったらシベリアン・ハスキーなんて買って来れないし、暇がなかったら、あんな大きな花は育てられない。
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コメント
tak-shonaiさんごきげんよう~
そういえば、ハスキー犬の流行は、すたれましたね。
ハスキー犬の目がちょっと灰色のようなのが好きでした。
たしかに、流行の物はやはり経済的に、自由がある人のものですね。。私なんか何が流行っても持てないから
知らに。(えへ)
私達の中学生のころは中原淳一さんというイラストレイターさんが《かわいい女性がガーベラを持った絵》をよく描かれたので、日本中の女性の間で、ガーベラが流行しました。
戦後すぐの頃でしたから、ガーベラという花を見たことが無かった私もすごくあこがれていました。いつか本物が見たいなぁ~と思っていましたが・・
27年前は何故かひまわりが流行しました。
何もかも、ひまわりでした。
何故おぼえているかと言えば、長女が妊娠したので、ひまわりの柄のマタニティードレスを縫って送りましたのでね。
その赤ちゃんは26才になりました。
どこかに良い人はいませんかぁ?なんちって・・・
よけいなことばかり書いてごめんなさいね。
投稿: tokiko6565 | 2014年12月 2日 15:27
tokiko さん:
中原淳一という人は、竹久夢二の戦後版という気がしていましたが、よく見れば、かなり雰囲気が違いますね。
そういえば、ひまわり、流行りましたね。ウチの末娘が生まれたころです。
投稿: tak | 2014年12月 3日 00:13