『プンプンポルカ』 のトラウマ
『プンプンポルカ』 という歌をご存じだろうか? NHK 『みんなのうた』 は 1961年に始まったが、その年の 8月から 9月に放送されたというのだから、まさに草分けの歌である。サトーハチロー・作詞、高木東六・作曲という、当時のゴールデン・コンビの作品で、歌は芦野宏。九里洋二のアニメが独特の味を醸し出していた (参照)。
どんな歌かというと、「あの子とあの子と ジャンプンプン/朝もケンプンプン 夜もポンプンプン」 という歌い出しで始まり、要するにジャンケンの歌なのだが、延々と 「あいこ」 になり、勝負がつかない。それで朝も夜も、声をからし、汗を流し、延々とジャンケンをし続けるのである。
当時のビデオは NHK でも保存していないようで、見ることはできないが、歌詞、楽譜、楽器による演奏(歌なし)を紹介したページがある(参照: いきなり音が出るので注意)ので、興味のある方はリンク先に飛んでみていただきたい。
私は『みんなのうた』はスタート時からの大ファンで、小学校 3年生の頃から毎日楽しみに見ていた。スタート時の最初の歌、『おお牧場は緑』 には、大感激したものである。ところが、この『プンプンポルカ』はちょっと苦手だった。
私は飽きっぽいのである。一つのことをずっと続けるのは大の苦手なのだ。だから、たかがジャンケンなのに、いつまでも「あいこ」が続いて、逃れることができないなんていうのは、当時の私にとって大変な恐怖に感じられた。
あまりの恐ろしさに、「自分から負けてでも、さっさと切り上げたい」と思ったものだが、ジャンケンばかりは、勝ち負けをコントロールできない。負けたくてたまらないのに、いつまでも「あいこ」が続いてジャンケンから解放されないという悪夢を、何度か見てうなされたほどである。
あの頃のトラウマのせいか、私は今でもジャンケンが苦手なのである。
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コメント
僕は、「コンピューターおばあちゃん」「メトロポリタン美術館」「展覧会で逢った女の子」あたりが記憶に残ってますねー。
どれも好きでした!
投稿: ひろゆき王子 | 2015年2月14日 23:30
私は21才のころの
♪昔泣き虫神様が~
♪♪
今ではドロップス~~♪♪
だ~~いすきでした。
それから、
ここに引越す前くらい、2009年かな?
猫の歌があって、
あら?あの声は、
私の大好きな遊佐みもりさんの声だわ!!♪
と気がついて・・・
忘れましたが、良い声でした。
あは
投稿: tokiko6565 | 2015年2月15日 09:34
わ!忘れてました=!!
私がいちばん好きだった歌を!!
2008年にテレビで出あって涙が止まらなくなった歌。
《クリスタルチルドレン》
これ!!
(♪憎しみも涙にかえて許せる勇気持って生まれたんだ♪)
(♪怒りさえ歯をくいしばり飲み込む勇気持って生まれたんだ♪)
このフレーズがすばらしい~~~~!!!!!!!
投稿: tokiko6565 | 2015年2月15日 16:47
ひろゆき王子 さん:
その 3曲は、『みんなのうた』 の中でもクラシックになれる曲ですね。
投稿: tak | 2015年2月16日 01:03
tokiko さん:
ドロップスの歌、私も好きでした。
「クリスタルチルドレン」は知りませんでしたが、YouTube で聞いて、「なるほど、すげえじゃん!」 と思いました。
投稿: tak | 2015年2月16日 01:09
おなかがへる歌、デビークロケットの歌、おーブレネリ、森へ行きましょう。そして子供を育てているときには山口さんちのツトムくん、思い出のアルバムなど思い出しました。残念ながら「ブンブンポルカ」は覚えていませんでした。みんなのうた(年齢から探す)を暇に任せ調べますと、知っている曲名には自分の歴史の波がはっきりと出てくるように感じます。つい最近母が亡くなりましたが、「お腹がへる歌」で母のシチューを思い出しました。 面白いですね。
投稿: keicoco | 2015年2月17日 12:09
keicoco さん:
>おなかがへる歌、デビークロケットの歌、おーブレネリ、森へ行きましょう
「♫ どうしておなかがへるのかな、けんかをすーるとへるのかな、なかよししててもへるもんな〜あ、かーちゃん、かーちゃん、おなかとせなかが、くっつくぞ!」
これ、印象深いですね。あの頃、いつもお腹を空かしていたせいかもしれません。
>みんなのうた(年齢から探す)を暇に任せ調べますと、知っている曲名には自分の歴史の波がはっきりと出てくるように感じます。
まさに同感です。やっぱり、自分が小学生、中学生だった頃の歌が、一番いいなあ。
「♫ あ、い、う〜えお、かきくけこ、誰かがどこかでうたってる」もよかったなあ。さすが谷川俊太郎。
投稿: tak | 2015年2月19日 00:34