太陽光発電パネルを設置して半月が経った
先月 26日の記事で触れたように、我が家でもようやく太陽光発電を開始した。設置完了して売電を開始したのが 4月 16日だったので、昨日で半月が経過したわけである。そこでこれから設置を検討する人の参考のために、この半月の経過をレポートしてみたい。
我が家の太陽光発電パネルは三菱製で、規模は 2.8kw/h と、可愛らしいものである。屋根の形状の制約で、3kw/h の規模にはできなかった。そして我が家はオール電化というわけではなく、給湯設備と台所は都市ガスを使用している。子供たちは皆独立して暮らしているので、いつもは夫婦二人だけの生活だ。この条件で、半月で消費量の 2倍近くを発電した。
設備に付属する「エコガイド」というモニター用タブレットでこの間の詳細をみると、半月の発電量は 170.2kw で、消費量は 93.7kw。完全に黒字である。しかしこの差し引き量を売電しているという単純なお話ではない。
太陽光発電していない夜間に使用する電気は東京電力から買っているし、昼間でもどんより曇っている間に電子レンジなどを使用したりすると、その間は我が家の発電能力以上の電気を使うので、やはり電気を買うことになる。そんなこんなで、結果的に東電から買った電力は 53.1kw で、逆に売電したのは 129.5kw だった。
別の言い方をすると、93.7kw の電気を使ったのに、買ったのはその半分ちょっとの 53.1kw で済んで、発電したうちの使い切れなかった 129.5kw を、東京電力に売ったということになる。だから東電に支払う電気代はこれまでの半分近くになり、さらにその倍以上の売電収入がある。単純にいって、払う分が減り、その上に収入があるので、ずいぶん「お得」になる。
この半月のデータをみると、1日の発電量が消費電力を下回ったのは、雨模様でずっと日が射さなかった 19日から 21日の 3日間だけで、残りの 12日間は発電量が大幅に上回った。ずっと薄曇りで時々日が射したという程度でも、十分に黒字になるぐらいの発電はしてくれている。
というわけで半月分のデータだけでみる限り、太陽光発電パネルを設置するために設定したローンを返済しても、多少の黒字になる。これは見積もり段階でわかっていたことなので、我が家では頭金なしで全額ローンにしたが、家計的には初めからプラスになる計算だ。
だから、パネルを設置する屋根や空き地があって、その発電量が消費量を上回って余りあることが見込まれる場合は、太陽光発電はする方がずっとお得である。そしてその条件は決して厳しいものではなく、ごくフツーにやっていれば十分だ。
たとえ売電収入がローン返済額に達しなくても、決して損というわけではない。昼間に使う電気のかなりの部分を自前で発電しているので、電力会社に支払う電気代が大幅に減ることを考慮すれば、ローンを返済しても結果的に収支トントンか、お得になることが多いだろう。
早く言えば、家計負担がまったく増えず、いや、増えないどころかむしろ軽減される形で環境に貢献できるという可能性が、かなり高いのである。我が家がそうであるように。自前の家があって、その屋根に十分に日が当たるのなら「どうして太陽光発電しないの?」という時代に、既になったということだ。
で、先月の記事でも書いたことだが、私としてはこうした損得勘定よりも、太陽光発電をすることでささやかながら環境に貢献しているということが、満足感につながっている。
モニタリング・タブレットの表示をみる限り、この半月の間に、我が家は CO2 排出を 58.4kg 削減し、石油消費に換算すれば 42.1ℓ を削減することができた。これは、1年当たり 4本の杉の植樹に相当するのだという。
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